かきもち
その昔、鏡開きで割った鏡餅は天日でゆっくり干して揚げ、かきもちとして楽しみました。今回は切り餅を使って、現代の生活に合った、手軽なレシピを紹介します。スナック風の「のり塩」とぬれせんべい風の「みりんじょうゆ」、どちらもおすすめの味つけです。
写真: 竹内 章雄
*干す時間、乾かす時間は除く。
材料
(つくりやすい分量)
- ・切り餅 4コ(160g)
- 【のり塩】
- ・青のり粉 大さじ1
- ・塩 小さじ1/2
- 【みりんじょうゆ】
- ・しょうゆ 大さじ1
- ・みりん 大さじ1
- *アルコールが気になる場合は煮きる。
- ・酢 小さじ2
- ・酒 小さじ1
- *アルコールが気になる場合は煮きる。
- ・揚げ油
- ・塩
つくり方
餅は横に1.5~2mm厚さに切る(1コにつき20切れ前後になる)。
餅に包丁をまっすぐに入れ、包丁の背に片方の手を添えて上から押すように垂直に切り落とす。片手で切ろうとするとまっすぐに切りにくいので注意。
ざるに並べて紙タオルや布巾をかけ、室内の風通しのよい場所に2日間ほどおいて干す。少し白っぽく、堅く乾いた状態になれば干し上がり。
天日干しより陰干しのほうが、形がきれいに残る。途中、裏返さなくてよい。
【のり塩】、【みりんじょうゆ】、それぞれの材料を別々のボウルに混ぜ合わせておく。小さめの鍋または深めのフライパンに揚げ油を2cm深さに入れて170℃に熱し、2を数回に分けて揚げる。餅が浮き上がってきたら、菜箸で上下を返しながら、さらに3分間ほど揚げる。引き上げて油をきる。
揚がった餅はすぐに味をつける。半量は【のり塩】のボウルに加え、手早くまんべんなくまぶす。味をみて足りなければ、塩適宜を足す。バットに広げて乾かす。
【みりんじょうゆ】のボウルに残りの餅を加えて手早くからめる。網に広げて乾かす。
【みりんじょうゆ】につけっぱなしにすると、水分を吸ってしっとりしすぎて食感が悪くなるので注意。
のり塩(全量) ◎エネルギー250kcal ◎塩分3.1g
みりんじょうゆ(全量) ◎エネルギー300kcal ◎塩分2.6g
●保存
清潔な保存容器や缶に入れて常温で2~3日間。あれば乾燥剤を入れると安心。
◆オーブンでノンフライかきもち◆
揚げずにオーブンで焼くレシピ。カリッとしたあられ風に仕上がります。
切り餅は上記の「かきもち」と同様に切って干す。オーブン用の紙を敷いた天板に並べ(※)、180℃に温めたオーブンで15分間焼く。半量は「かきもち」と同じみりんじょうゆに加えてからめる。残りはオリーブ油小さじ1+1/2をからめてから「かきもち」と同じのり塩に加えてまぶす。それぞれ「かきもち」と同様にして乾かす。
※焼くとふくらむので、間隔をあけて並べる。
◆味つけのおすすめアレンジ◆
のり塩とみりんじょうゆのかわりに、場げた餅にからめます。いずれも切り餅2コ分の分量です。
《さんしょう》
うす口しょうゆ小さじ2、酢小さじ1、粉ざんしょう適量を混ぜる。
《黒糖きな粉》
きな粉大さじ2、黒砂糖(粉末)大さじ1、塩小さじ1/4を混ぜる。
《チーズペッパー》
粉チーズ大さじ2、黒こしょう(粗びき)適量、塩少々を混ぜる。
このレシピをつくった人
河合 真理さん
和食をベースに、独自の発想で素材の味を生かした新感覚の料理が人気。ざん新な切り口の料理書「迷宮レストラン~クレオパトラから樋口一葉まで」が好評。祖母は、料理研究家の草分け的存在の阿部なをさん。
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