鶏の治部(じぶ)煮風
治部煮は、石川県に伝わる郷土料理。肉に粉をまぶして煮ることと、薬味にわさびを添えるのが特徴です。堅くなりがちな鶏むね肉も、この手法ならしっとり柔らか。上品な味わいながら、ご飯のすすむ煮物です。
写真: 野口 健志
*1人分
*1人分
材料
(2人分)
- ・鶏むね肉 1枚(250g)
- ・生しいたけ 3~4枚(70g)
- ・青ねぎ 2~3本(50~60g)
- 【A】
- ・だし カップ1+1/2
- ・みりん 大さじ2
- ・しょうゆ 大さじ2
- ・おろしわさび 適量
- ・小麦粉
つくり方
しいたけは石づきを除き、半分に切る。青ねぎは3~4cm長さに切る。鶏肉は皮を除いて幅を半分に切り、7~8mm厚さのそぎ切りにする(全体備考参照)。小麦粉を茶こしで薄くまぶし、余分な粉をはたく。
小麦粉をまぶすと肉が堅くなりにくく、煮汁もよくなじむ。
フライパンに【A】を入れて中火で煮立たせる。1の鶏肉を重ならないように加え、ふたをして1分間ほど煮る。
煮汁が煮立ってから、肉を1切れずつ加えていく。
ふたを取って鶏肉の上下を返し、しいたけと青ねぎの白い部分を加えて2~3分間煮る。青ねぎの青い部分を加え、サッと煮る。器に盛り、わさびを添える。
青ねぎの青い部分は最後に加え、色よく仕上げる。
◆むね肉の下ごしらえ◆
高たんぱく質、低脂肪。値段も手ごろで人気の部位。加熱すると堅くなりやすいので、繊維を断つように切るのがおすすめ。
●厚みをならす
1、先端の細いほうを上にして置き、包丁をねかせて中央に縦方向に切り目を入れ、外側に開く。
2、上下の向きを変え、1と同様に切り目を入れて開く。
●そぎ切りにする
1、大きいものは幅を半分に切る。幅が太い部分と細い部分の厚みに差があるが、こうしておくと大きさをそろえやすい。
2、身の厚みのあるほうから切る。包丁の刃を斜めにねかせて入れ、繊維を断つようにそぎ切りにする。
◆皮の下ごしらえ◆
こんがり焼いたり揚げたりして皮のパリパリ感を楽しむ場合は、付けたままで。蒸したりゆでたりする場合、口当たりが気になる人は取り除いて使う。
●取り除く場合
身を押さえ、皮を引っ張ってむく。むいた皮も別の料理に使える。
【筋肉に良いとされる食材】
鶏むね肉[BCAA]
【脳に良いとされる食材】
鶏むね肉[イミダゾールジペプチド]
このレシピをつくった人
河野 雅子 さん
大学で食物学を専攻後、料理研究家になる。4人家族の食事づくりを生かした、家庭的でつくりやすい料理のおいしさに定評がある。
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