クラムチャウダー
おいしさの秘密は、丁寧な下ごしらえにあり。あさりの扱いやホワイトソースのつくり方は、ほかの料理にも応用できます。
写真: 原 ヒデトシ
*1人分
*1人分
材料
(4人分)
- 【あさりの酒蒸し】
- ・あさり (殻付き) 500g
- *砂抜きしたもの(全体備考参照)
- ・白ワイン 90ml
- ・水 90ml
- ・たまねぎ 60g
- ・ねぎ(あればポワロー) 60g
- ・じゃがいも 40g
- ・セロリ 30g
- ・マッシュルーム 30g
- ・ベーコン (塊) 25g
- ・トマト 1/2コ(80g)
- ・チキンスープ カップ3+3/4
- *顆粒(かりゅう)チキンスープの素(もと)〈洋風〉を表示の倍量の湯で溶いたものでもよい。
- 【ホワイトソース】
- ・バター 15g
- ・小麦粉 20g
- ・牛乳 カップ1+1/4
- ・生クリーム カップ1/2
- ・パセリ (みじん切り) 少々
- ・バター 30g
- ・塩
つくり方
あさりは殻をこすり合わせて洗う。鍋に入れて白ワインと水を加え、ふたをして強火にかける。
あさりは加熱しすぎないように注意。
こまめに鍋のふたを開け、貝が開いたものからバットに取り出す。乾かないようにラップをし、粗熱を取る。蒸し汁はボウルに移す。
あさりの身を殻やスプーンで取り出し、2の蒸し汁の中でゆすぐ。別のボウルに入れて不織布タイプの紙タオルをかぶせ、蒸し汁をこしながらかける。
砂や細かい殻が残っていると口当たりが悪くなるので、可能な限り取り除く。身の膜の内側まで見てゆすぐ。
たまねぎ、ねぎ、じゃがいも、セロリ、マッシュルーム、ベーコンは6~7mm角に切る。トマトは皮を湯むきして種を除き、6~7mm角に切る。
具の大きさをそろえることも大切。
鍋にバターを中火で溶かし、ベーコンを炒める。たまねぎとセロリ、マッシュルームとねぎの順に加え、そのつど塩少々をふって炒める。野菜にしっかり火が通り、汁けがなくなったら、じゃがいもを加えて塩少々をふり、チキンスープを加えて弱火で8分間ほど煮る。
炒めながらふる塩の分量は、合計で約小さじ1(6g)が目安。塩をふりながら炒めると、野菜のうまみが引き出される。
別の鍋にバターを入れて中火で溶かし、小麦粉を加える。弱火にして耐熱のへらで絶えず混ぜ、一度ボソボソになったあと、サラリとするまでしっかりと火を通す。
焦がさないように注意し、粉っぽさがなくなるまで火を通す。
6に牛乳の半量を加えてよく混ぜる。沸騰してとろみが出たら、残りの牛乳も2回に分けて加える。
牛乳がなじんだら、きちんと沸騰させてから残りを加えて手早く混ぜると、ダマになりにくい。ダマになりそうなら、泡立て器で混ぜても。
へらですくって落とすとリボン状に重なるくらいにとろみが出たら、5の鍋に加える。トマトも加えて混ぜる。
ダマが残っていたら、目の粗いざるなどでこす。
3のあさりの身と蒸し汁を分ける。8の鍋に身を加え、蒸し汁90mlと生クリームを加えてひと煮立ちさせる。器に盛ってパセリを散らす。
酒蒸しにしたあさりは堅くならないように、最後に加える。
◆樋口さん直伝プロの技◆
1.あさりは徹底的に砂を除き、ふっくらと酒蒸しに。
2.野菜は塩をふりながら炒め、それぞれのおいしさを引き出す。
3.ホワイトソースの小麦粉は炒めすぎず、白くなめらかに。
●あさりの砂抜き
砂が落ちるように網を敷いたバットにあさりを広げ、海水程度の塩水(塩分濃度約3%)をヒタヒタに注いで暗い場所に一晩おく。
このレシピをつくった人
樋口 宏江さん
三重県で生まれ育ち、伊勢志摩にある老舗ホテルの総料理長を務める。2016年に開催されたG7伊勢志摩サミットのディナーを担当した。
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