薯蕷小桜蒸し
「薯蕷(じょうよ)」は山芋のこと。山芋と米の粉を皮に使ったまんじゅうを薯蕷まんじゅうと呼びます。ほっと一息、かわいい和菓子を手作りしてみませんか。
写真: 川浦 堅至
*1コ分
材料
(直径5cm×高さ3.5cmのマフィンカップ6コ分)
- ・大和芋 (皮をむいて) 40g
- ・砂糖 80g
- ・水 45ml
- ・上新粉 50g
- ・桜の塩漬け 6コ
- ・こしあん (市販) 120g
下ごしらえ・準備
1 砂糖はふるって塊をなくしておく。
2 桜の塩漬けはサッと水で洗い、紙タオルにのせ、花の形を平らに整えて水けをふき取る。
3 こしあんは6等分にして丸める(水けが多い場合は、紙タオルをかけて電子レンジに少しずつじかけ、水分をとばしてから丸める)。
4 マフィンカップの底の大きさに合わせてオーブン用の紙を丸く切り、カップの中に敷く。
5 蒸し器に水を入れて火にかけ、タイミングよく蒸気が上がるようにしておく。
つくり方
大和芋は洗って皮をむき、細かい目のおろし金でする。
手で持つ部分の皮は残しておくと、すべらずおろしやすい。
1をボウルに移し、泡立て器でよく混ぜてなめらかにしたあと、砂糖3~4回に分けて加え、そのつどよく混ぜる。
分量の水を4回に分けて加え、そのつど水と大和芋が完全になじむまでよく混ぜる。泡立て器ですくうとトロトロと流れるようになればよい。
水と大和芋は混ざりにくいので少しずつ混ぜ合わせる。
上新粉を加えて、ゴムべらでよく混ぜる。
準備したマフィンカップに、4の生地を底から1/3の深さまで入れ、次に丸めておいたこしあんを入れる。
中のこしあんが隠れるように、4の生地を上から入れる。
スプーン2本を使うと生地を扱いやすい。
上に、桜の塩漬けをのせる。
蒸し器の上段に堅く絞ったぬれぶきんを敷き、その上に間隔をあけ7を並べる。全体に霧吹きで霧をかける。
ふきんで包んだふたをのせて、強めの中火で10~12分間蒸す。
火が強すぎると表面が割れることがある。
蒸し上がったら、蒸し器から取り出して、網の上にのせて冷ます。
冷めたら1コずつラップにくるんで冷凍保存できる。食べるときは自然解凍する。
【ていねいに混ぜて、きめを細かく】
もっちり、しっとりとした歯ごたえは、生地のきめの細かさから生まれます。すりおろした大和芋をボウルでよく混ぜる、水を加えるときは少しずつ混ぜ、なめらかになってから、次の水を加える、というようにして、ていねいに作業をし、きめの細かい生地をつくりましょう。
【桜色の生地にするには】
食紅少々を少量の水で溶き、3で加える水45mlに入れて、桜色の水をつくります。この水を使って3と同様につくります。
このレシピをつくった人
金塚 晴子さん
製菓学校で和菓子を学び、茶会や料亭の依頼菓子をつくるうちに、センスと味のよさが評判を呼ぶ。東京都内で和菓子教室を主宰。やさしくておいしい和菓子が評判を博している。
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