さばの姿ずし
【郷土料理 岡山県】岡山県北部の名物。本来は一度にたくさん仕込むものといわれますが、家庭でもつくりやすいレシピでご紹介します。
写真: 工藤 雅夫
*全量
*塩や酢につける時間、米を炊く時間、おもしをしておく時間は除く。
材料
(つくりやすい分量)
- ・さば (生食用) 1匹(600~700g)
- ・粗塩 50g
- 【合わせ酢】
- ・酢 カップ2
- ・しょうが汁 大さじ3
- ・砂糖 大さじ6+2/3
- ・塩 小さじ2
- 【すし飯】
- ・米 180ml(1合)
- ・もち米 20ml
- ・昆布 1枚(3g)
- ・酒 大さじ1
- 【すし酢】
- ・酢 大さじ2+1/2
- ・砂糖 大さじ2+1/2
- ・塩 小さじ1/2弱
- ・酢
つくり方
さばは背ビレの上を通るように包丁を入れ、頭ごと背開きする。背ビレに沿って反対側に包丁を入れ、中骨を取る。エラぶたから指を入れてエラとワタをはずし、取り除く。
寄生虫のアニサキスがいる場合があるので、目視で取り除く。
水洗いし、水けを拭いたら粗塩を両面にすり込み、冷蔵庫に入れて一晩おく。
身のほうに多めにすり込むとよい。頭や尾にも忘れずに。
バットに【合わせ酢】の材料を合わせる。2の塩を洗い流して水けを拭き、皮を下にして身のほうにも酢をかけ、冷蔵庫に入れて1日半漬ける。途中5~6時間たったら裏返す。
全体が白くなったら水けを拭き、腹骨と、血合いの部分の小骨を除く。薄皮をむく。
米ともち米は洗い、昆布と酒を加えて水カップ1+1/4で少し堅めに炊く。【すし酢】は合わせておく。ご飯を盤台などに移し、熱いうちに【すし酢】と合わせてあおぎ冷まし、【すし飯】にする。
台の上に布巾を広げ、さばの身のほうを上にしてのせる。手に酢水をつけて【すし飯】をにぎってさばにのせ、布巾ごとさばを二つ折りにする。さばを押さえ、下になった布巾をキュッと引きながら、ゆるみのないように成形する。
さばをラップで包み、さらに新聞紙で包む。まな板などでおもしをして冷蔵庫に入れ、一晩おく。食べやすく切り、器に盛る。
おもしをはずし、さらに1~2日間おくと、よくなじむ。冷蔵庫で1週間ほど保存可能。
岡山県北部の郷土料理。各地で親しまれているが、岡山県北部では、すし飯をさば一匹まるごとに詰めた「姿ずし」が名物。以前は祭りやお祝いごとにふるまわれる、ごちそうだった。
このレシピをつくった人
浜崎 典子さん
料理学校の校長を務めた経験を生かし、料理番組や雑誌のフードコーディネート、講習会など各種メディアで活躍している。郷土料理にも造詣が深い。
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