
きょうの料理レシピ
老舗の親子丼
甘めの割り下とふわとろの卵が魅力の親子丼。卵は二階建てで、最初に回し入れた卵は、割り下の味となじみながら火が通り、ふんわり、しっかり、肉を支える土台に。さらに仕上げの卵を回しかけて、繊細な口溶けを生み出します。

写真: 野口 健志
エネルギー
/760 kcal
*1人分
調理時間
/25分
材料
(2人分)
- ・鶏もも肉 120g
- ・鶏むね肉 80g
- ・卵 (L) 4コ
- 【割り下】*つくりやすい分量(約2カップ使用)
- ・水 カップ1
- ・昆布
- *10×3cm
- ・みりん カップ1
- ・しょうゆ カップ1/2
- *なるべく鮮度のよいものを使う。
- ・鶏ガラスープ 適量
- *鶏ガラにねぎ、しょうがなどの香味野菜を加え、アクを取りながら弱火で長時間煮出したスープ。家庭では市販品でもよい。
- ・ご飯 (堅めに炊く) 400g
下ごしらえ・準備
割り下
1 昆布は分量の水に浸して30分間ほどおく。昆布を浸した水、みりん、しょうゆの割合は2:2:1と覚えるとよい。
2 すべての材料を鍋に入れて中火にかけ、静かにひと煮立ちしたら火から下ろす。グラグラ沸かさないこと。
3 熱いままだと水分が蒸発して味が濃くなるので、ボウルに移し、昆布を取り出し、氷水に当てて手早く冷ます。
つくり方
鶏肉の下ごしらえをする
1
鶏肉は皮を取り、筋や脂肪を除いて小さめの一口大に切る。
! ポイント
筋肉質の鶏肉は筋が多いので、これを丁寧に取ることも臭みなく肉を味わうポイント。もも、むね、2種類の肉を使うのは、食べ飽きさせない心配り。
2
小鍋にもも肉を入れて割り下を少々加え、手でもみ込む。
3
割り下をカップ1~1+1/2ほど加えて弱めの中火にかける。煮立ったらアクを取り、2~3分間煮て、肉に七分(ぶ)~八分どおり火を通す。
! ポイント
肉がふっくらして丸みが出るくらいが目安。あとでまた加熱するので、火を通しすぎないこと。
4
ざるに上げ、煮汁の割り下はボウルにとっておく。
5
別の鍋に鶏ガラスープとむね肉を入れて弱めの中火にかける。3と同様に七分(ぶ)~八分どおり煮て引き上げる。
! ポイント
むね肉はスープで下煮し、もも肉と対照的に白く、あっさりと。
割り下と鶏肉を合わせる
6
親子丼用の鍋に水を高さの半分ほど入れて中火で沸かし、湯を捨てる。卵はボウルに2コ割り入れてほぐし、注ぎやすい器に入れておく。
! ポイント
できるだけ短時間で仕上げるため、鍋に湯を沸かして予熱します。から炊きはしないこと。
7
6の鍋に、4でとっておいた煮汁の割り下40mlと、新しい割り下40mlを入れ、弱めの中火で温める。
! ポイント
鶏肉のだしが出た煮汁も合わせることで、程よいコクを加えます。
8
鍋の縁のほうが煮立ってきたら、4と5の肉を半量ずつ、均一に散らす。
卵の3/4量でとじる
9
再び煮立ったら、溶いた卵の3/4量ほどを中心から外側へ円を描くように回し入れる。ここであらかじめ丼にご飯200gをよそい、平らにならしておく。
! ポイント
どこを食べてもご飯と具のバランスが均一になるのが理想。専門店では、面が広く、底が平らな丼を使います。
10
卵が生の部分を玉じゃくしで少しすくい、煮立っている部分にかけながら手早く火を通す。
! ポイント
火の当たり具合によって卵の煮え加減が違いますが、鍋は動かさず定位置で。状態をよく観察し、煮えていない卵をすくって、煮えやすい部分に移します。
余熱で仕上げる
11
縁のほうがうっすら固まり、表面全体が半熟状になったら、残りの卵を回しかける。
12
すぐに火から下ろし、縁のほうからすべらせるようにして、9のご飯にのせる。
! ポイント
あとから加えた卵に火が通らないうちに、ここは素早く!
13
丼のふたをかぶせ、表面の卵を余熱でふんわりとさせる。もう1人分も6からと同様につくる。
! ポイント
食卓に運ばれ、ふたを取るタイミングで絶妙の半熟状に。
全体備考
《これでプロの味:1》
○割り下について
親子丼用に、みりん、しょうゆ、うすめの昆布だしを合わせた下地。店で使用する割り下の配合は数字で表すことはできないが、その味に限りなく近く、誰にでもつくりやすいレシピ。2人分の親子丼には多めだが、煮物などにも幅広く利用できる。風味が落ちないように保存容器に移して冷蔵庫に入れ、翌日くらいに使いきって。
《これでプロの味:2》
○鶏肉について
親子丼の主材料は、ご飯と鶏肉、卵だけ。だからこそ、鶏肉は、信頼のおける小売店やデパートなどで、できるだけ良質なものを選ぶことが大切。のびのびと放し飼いされ、長期間かけて育てられた鶏の肉は、一般的な若鶏と比べると、その大きさや色、質感からも、いかに筋肉質で体格がよく、水分や脂肪が少なくてうまみが濃いかが分かる。
きょうの料理レシピ
2014/05/29
谷原章介のザ・男の食彩
(初回放送日:2014/05/15)
このレシピをつくった人

山田 耕之亮さん
江戸時代中期から続く老舗鶏料理店の8代目店主。伝統の味を守りつつ、時代に即したスタイルを取り入れ、元祖の名にふさわしい最高品質の親子丼を追究し続けている。

親子丼の用の鍋がないので、最後はまとめてフライパンで作りましたが、それ以外はレシピ通り。
老舗の味になりました。手間はかかりましたがそれだけの味になり満足。塩味と甘味の塩梅が最高です。また、2種類の部位をバラバラに煮るという手間が鶏肉をプリプリにして部位の良さが出てます。卵を沢山使いますが食べるとそんなに感じないですね。作った割り下?の使い道は、ありますか?
老舗の味になりました。手間はかかりましたがそれだけの味になり満足。塩味と甘味の塩梅が最高です。また、2種類の部位をバラバラに煮るという手間が鶏肉をプリプリにして部位の良さが出てます。卵を沢山使いますが食べるとそんなに感じないですね。作った割り下?の使い道は、ありますか?
2023-09-18 09:55:00
お店の味のようにできて、家族からも美味しい!と好評でした。薄味を心がけているため、水の量を少し足しました。卵は1人1個ずつにしましたが、十分おいしかったです。おいしいレシピありがとうございます!
2022-04-19 03:44:37

レシピ通り丁寧に作る方が勿論美味しいです。が、鳥が安いと臭みが残ることがあったり、モモとムネ二種類用意できないことがあったりするので、モモ肉1枚を割り下(残ると困るので出汁80みりん80醤油40)で煮て、食べる直前に卵を入れて完成させるようにしています。
2017-09-29 08:49:52
鶏むね肉だけで、作ってみました。
もも肉を使うところは守ったほうが、より美味しいんだと思いました。
親子丼用の鍋は残念ながら我が家に無いため、小鍋を使ってみました。
半熟度合いが低い感じになってしまいましたが、
二種類の肉の味で変化をつけているのがいいですね。
もう少し、半熟度合いを練習しようと思います!
もも肉を使うところは守ったほうが、より美味しいんだと思いました。
親子丼用の鍋は残念ながら我が家に無いため、小鍋を使ってみました。
半熟度合いが低い感じになってしまいましたが、
二種類の肉の味で変化をつけているのがいいですね。
もう少し、半熟度合いを練習しようと思います!
2016-09-23 09:18:06
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