みそ
ゆっくり発酵する大豆を見守りながら、口にする日を心待ちにするのがだいご味です。昔ながらのみそ汁から今どきの“混ぜみそ”まで、自分なりの楽しみ方を探してみましょう。
写真: 竹内 章雄
*全量
*大豆を戻す時間、みそをねかす時間は除く。
材料
(つくりやすい分量)
- ・大豆 (乾) 500g
- ・米こうじ (乾) 500g
- ・粗塩 250g
- ・粗塩
つくり方
大豆は洗ってからたっぷりの水につけ、一晩おいて戻す。
大きな鍋に1の大豆と水1.5リットルを入れ、弱めの中火で8~12時間煮る。途中、泡をすくい取り、大豆が水面から出ないように適宜水を足す。
あれば、圧力鍋で20分間煮て、圧が下がるまでおいてもよい。
盤台(もしくは大きなボウル)に米こうじをあけ、ダマがなくなるまで手のひらではさんでよくもみほぐす。粗塩をまんべんなくまぶし、米こうじに塩をよくもみ込む(塩きり)。半量をボウルにとり分けておく。
ダマが残ると、発酵がよく進まず、かびの原因にもなる。
大豆が、指でつまんで柔らかくつぶれるような状態になったら、火を止める。熱いうちに煮汁と大豆に分け、煮汁もとっておく。
豆の乾燥具合によって、煮る時間は異なる。
袋に移した大豆を、熱いうちに麺棒などで均等につぶして粗熱を取る。
アツアツの大豆と米こうじを合わせると、こうじ菌が死んでしまい、発酵が進まない。
3の盤台に5の大豆の半量を加えてゴムべらなどで合わせ、なじんだら手で混ぜ合わせる。3のとり分けたボウルに残りの大豆を加えて同様に混ぜ、盤台に移して全体を混ぜ合わせる。
混ぜた感じがみそよりも堅いようなら、大豆の煮汁を適宜加えてゆるめ、みその堅さになるように調整する。
ややゆるめのほうが、水が上がって発酵が進みやすい。
直径20cm程度の丸い玉(みそ玉)を数コつくって空気を抜き、保存容器に力強く投げ入れてさらに空気を抜く。
容器の中で、みそ玉がつぶれて広がるようなイメージ。
空気が入らないように均等に詰めて、表面をならす。
粗塩を一つかみ(約大さじ2)ふって落としぶたをし、さらに粗塩を二つかみふる。おもしをのせてふたをし、約3か月間ねかせる。水(たまり)が上がってきたら食べられる。
たまりは、しょうゆと同様に使え、とり分けたほうがみそにかびが生えにくい。
《保存》
使いやすい保存容器に移して冷蔵庫で保存。さらにねかせる場合は、おもしと落としぶたをはずし、清潔なゴムべらなどで発酵が進むように全体を混ぜ合わせ(天地返し)、室温におく。20℃以上になったら冷蔵庫へ。
《ポイント》
初心者は、安定している乾燥の米こうじを使うのがおすすめ。
《かびが生えたら…》
白かびが浮いてきた場合は、かびだけをすくい取れば大丈夫ですが、ピンクや黒のかびが生えた場合は、周囲1cmをしっかりこそげ取ってください。
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このレシピをつくった人
河合 真理さん
和食をベースに、独自の発想で素材の味を生かした新感覚の料理が人気。ざん新な切り口の料理書「迷宮レストラン~クレオパトラから樋口一葉まで」が好評。祖母は、料理研究家の草分け的存在の阿部なをさん。
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