鮭(さけ)のムニエル
表面はカリッと、中はふっくらジューシーに焼き上げるのは、バターの使い方がポイント。バターの様子を見極めながら、バターソースづくりにも挑戦しましょう!家庭のムニエルが、格段にランクアップしますよ。
写真: 鈴木 誠一
*1人分
*さけを室温に戻す時間は除く。
材料
(2人分)
- ・生ざけ (切り身) 2切れ(1切れ70g)
- 【レモンバターソース】
- ・バター 40g
- ・レモン汁 1/4コ分
- ・パセリ (みじん切り) 大さじ1
- ・レモン (皮をむいて薄い輪切り) 2枚
- 【付け合わせ】
- ・かぶ (小) 4~6コ
- ・菜の花 8本
- ・塩
- ・バター
- ・小麦粉
- ・オリーブ油
- ・粗塩
- ・黒こしょう (粗びき)
つくり方
かぶは茎を1.5cmほど残して葉を落とし、皮をむく。菜の花は食べやすい長さに切る。鍋に湯を沸かし、0.8%の塩を入れ(湯1リットルに対して塩8gが目安)、かぶ、菜の花を順に加える。中火で2分間ほどゆで、ざるに上げて冷ます。
旬の野菜は、控えめの塩分でゆでて甘みを引き出します。やさしい煮立ち加減でゆでるのもポイント。
さけは冷蔵庫から出して室温に戻しておく。
ムニエル用のバター20gとレモンバターソース用のバター40gは、1cm角に切る。
まんべんなく溶かすため、小さく切っておきます。
さけの表面に出てきた水けを紙タオルで押さえる。小麦粉を全体に薄くまぶし、余分な粉ははたいて落とす。
さけの水けを取り、小麦粉がベッタリつくのを防ぎます。小麦粉が水分を吸うと、焼きムラができたり、カリッと焼き上がらない原因に。焼くまで時間をおかず、粉がサラッとしている状態のうちに焼き始めましょう。
フライパンにオリーブ油大さじ1とムニエル用のバター20gを入れて弱めの中火にかける。
オリーブ油を入れることでバターが分離したり、焦げたりするのを防ぐとともに、仕上がりが軽くなります。
フライパンを揺すりながらバターを溶かす。フツフツと泡立ち、バターの香りが出てきたらさけを加える(できるだけ皮が下になるように入れる)。バターが細かに泡立っている状態を維持するよう火加減に注意しながら焼く。
さけにはできるだけ触らず、途中でフライパンを揺すって動かします。
切り身の厚さ半分ほどに火が通ったら、フライ返しなどでそっと裏返す。裏面にもおいしそうな焼き色がつくまで焼く。
紙タオルの上に取り出して余分な油を吸収させ、粗塩・黒こしょう各少々をふる。
全体にふりかけるというよりは、さけの上に置くような感覚で丁寧にかけます。こしょうの香りがたち上りますよ。
7のフライパンの表面をきれいに拭き、レモンバターソース用のバターを入れて弱めの中火にかける。
フツフツと泡立ってきたら、フライパンを揺すってバターをかくはんし、全体をゆっくりと加熱する。
泡は次第に大きくなり、その後、細かな泡立ちとなり、盛り上がってきます。それが落ち着き、茶色く色づく(ノワゼット)まで加熱します。
バターが色づいたら火を止め、レモン汁とパセリを加える。
皿にかぶ、菜の花、さけを盛り、レモンの輪切りをのせる。さけの上に11を回しかける。
《ノワゼットとは?》
ノワゼットは、フランス語でヘーゼルナッツ、または淡い褐色のこと。バターが茶色く色づくまで加熱し、レモン汁やパセリを加えたソースはブルーノワゼットと呼ぶ。
このレシピをつくった人
滝本 将博さん
京都市内、スイス、フランスのホテル、レストランにて修業。京都・御所西のホテル内フレンチレストランの料理長を務める。2008年に開催された世界料理オリンピックでは、日本代表キャプテンとして出場し、銀&銅メダルを受賞。現在は独立し、京都にあるフランス料理店「La Biographie …」のオーナーシェフを務める。
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