豚まん
本来は水分を多く加えてジューシーにしますが、包みにくいので、なすを使う手軽な方法にアレンジしました。
写真: 鈴木 誠一
*1コ分
*生地を発酵させる時間、なすとたまねぎを冷ます時間、あんをねかす時間は除く。
材料
(12コ分)
- 【生地】*でき上がりは約350g
- 【A】
- ・薄力粉 200g
- ・インスタントドライイースト 小さじ1
- ・ベーキングパウダー 小さじ1+1/2
- ・砂糖 20g
- ・ぬるま湯 (約35℃) 100~110ml
- ・サラダ油 大さじ1
- 【あん】
- ・豚ひき肉 120g
- *脂の多いもののほうが柔らかく仕上がる。
- ・たまねぎ (粗みじん切り) 40g
- ・なす (粗みじん切り) 2コ(220~240g)
- ・塩 小さじ1/3
- 【B】
- ・こしょう 適量
- ・砂糖 小さじ1/3
- ・しょうゆ 大さじ1/2
- ・水 大さじ2
- ・顆粒チキンスープの素 (中国風) 小さじ1/2
- ・かたくり粉 小さじ2
- ・白ごま 大さじ1/2
- ・ごま油 小さじ1
- ・サラダ油
- ・薄力粉 (打ち粉用)
つくり方
【A】を合わせ、ざるを通してボウルにふるい入れる。
ぬるま湯とサラダ油を混ぜて1に加え、手で混ぜ合わせる。指を広げ、水分を粉に吸わせるように、粉っぽさがなくなるまで混ぜる。
2がまとまってきたら、こね台に取り出し、手前から向こうに押すようにしてこねる。1回こねるごとに【生地】を90度回転させて向きを変えながら、こねていく(グルテンを均一に形成するため)。
【生地】の表面がある程度ツルッとしてきたら、【生地】をたたきつける。【生地】を指に引っ掛けてこね台に打ちつけ、クルッと手前から向こうに巻き、【生地】をはらせる。【生地】を両手で引っ張ると薄くのびて、ちぎれなくなるまで、この作業を繰り返す。
【生地】の両端を下に巻き込んで表面をはらせるように丸め、きれいにしたボウルにとじ目を下にして戻し入れる。ラップを【生地】にくっつかないようにフワッとかける。
5を30℃くらいの場所に約30分間おき、一回り大きくなるまで発酵させる。気温が低い時期は、別のボウルに45℃の湯を入れ、この上に重ねて、湯せんにかけて発酵させるとよい。
たまねぎは粗みじん切りにする。なすはヘタを除いて皮をむき、水にさらして水けをふき、粗みじん切りにする。フライパンにサラダ油大さじ1を熱し、たまねぎ、なすを入れて中火でいため、少ししっとりとしたらバットに移し、冷ます。
豚ひき肉をボウルに入れ、塩を加えて手で練り、粘りを出す。【B】を順に加えてよく混ぜ、7、白ごまを加えて軽く混ぜ(なすから水分が出やすいので混ぜすぎないこと)、最後にごま油を加えて混ぜる。冷蔵庫に入れて30分間ほどねかせ、【あん】をしめる。
一次発酵が終わった【生地】をこね台に取り出し、手で軽く練る。手で30cm長さに細くのばし、打ち粉をしてカードで12等分に切る。まずカードで12等分の目安をつけてから切ると等分にしやすい。
【生地】を1コずつ、両端を下に巻き込んで表面をはらせるように丸め、打ち粉をしたバットに間隔をあけて並べる。
ラップを【生地】にくっつかないようにフワッとかけ、約10分間おいてベンチタイムをとる。ベンチタイムをおくことでグルテンを落ち着かせ、【あん】を包みやすくする。
打ち粉をしたこね台に【生地】を取り出し、めん棒で直径9cmの円形にのばす。
手に打ち粉をする。片手に【生地】を1枚広げ、8の【あん】の1/12量を中央にのせる。親指で【あん】を押さえ、もう一方の手でひだを寄せながら、【あん】を包み込んでいく。
【あん】をほぼ包み込んだら、親指を抜き、ひねるようにして口を閉じる。残りも同様にして、あんを【生地】で包む。
5cm四方に切ったオーブン用の紙1枚に14を1コずつのせ、せいろ(または蒸し器)に並べ入れる。ふたをして約10分間おき、軽くふくらむまで二次発酵させる。二次発酵は冬でも常温でよい。
発酵が終わったら、せいろ(または蒸し器)を蒸気の上がった鍋にのせて強火にかけ、8分間蒸す。
【大きなせいろがない場合】
せいろが小さくて、一度に12コ入らない場合は、2度に分けて蒸すとよい。つくり方15で二次発酵が終わったら、まず先の半量を蒸す。残りは二次発酵の時間をのばしてそのまま待機させ、先の半量が蒸し上がってから、続けて蒸すとよい。また、半量は「豚まん」、残りは「豚まんのフライパン蒸し焼き」に分けて楽しんでも。
【おいしくつくるコツ】
◆生地◆
インスタントドライイーストとベーキングパウダーをあわせて使うので、短時間発酵でも生地がふくらみやすく、ふんわりと仕上がる。
【おいしくつくるコツ】
◆あん◆
なすを加えることと、豚ひき肉は脂の多いものを使うことがジューシーに仕上げるポイント。あんはよく冷やしておくと、生地で包みやすくなる。
このレシピをつくった人
石川 智之さん
大阪府の辻調理師専門学校で中国料理の指導にあたる。手先を使って美しい細工を施す点心にほれ込み、中国料理の道に。
2008 年、中国・北京で開催された「第6 回中国料理世界大会」の小麦粉を使った点心部門で最高賞を受賞。
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