リュスティック
「リュスティック」は、田舎風のフランスパン。こねないので小麦の風味が十分に味わえるのも特徴です。
写真: 鈴木 誠一
*1コ分
*生地を発酵させる時間は除く。
材料
(4人分)
- ・中力粉 250g
- ・塩 5g
- ・砂糖 5g
- 【A】
- ・インスタントドライイースト 小さじ1/3(1g)
- ・水 170g
- ・中力粉 (打ち粉用)
- ・オリーブ油
つくり方
中力粉、塩、砂糖をボウルに入れて混ぜる。【A】のインスタントドライイーストを水に入れて溶き混ぜ、ボウルに加える。
カードで全体を混ぜる。底に粉のダマが残らないようによく混ぜる。粉と水分がよく混ざり合ったら、手で生地を握りつぶすようにして、さらに混ぜる。
生地がまとまってきたら、こね台に取り出す。こね台に生地をすり込んで円を描くようにして、20回ほど混ぜる。
<混ぜ上がりの目安>
生地はまだドロッとした状態で、手で持ち上げると、ちぎれて落ちる。通常のパン生地では混ぜ上がりの段階ではないが、この生地の場合はこの状態でOK。
生地をバットに移し、全体の厚さを均一にならしながら、約15cm四方に広げる。ラップを生地にくっつかないようにフワッとかけ、30℃くらいの場所に約30分間おく。この季節は気温が低いので、発酵を[A]または[B]の方法で発酵させるとよい。
[A]
1. ふた付きの発泡スチロールの箱の四隅に同じ高さのコップを1コずつ伏せて置く。
2. コップの上に、生地が入ったバットをのせる。30~35℃の湯をコップがつかるくらいの深さまで注ぎ入れる。生地にかからないように注意。ふたをして約30分間おく。
[B]
1. 生地が入ったバットの周囲に、バットの深さより高さのあるコップ(同じ高さのもの)を1コずつ伏せて置く。
2. コップの上に天板をのせ(生地にくっつかないように注意)、30~35℃の湯を入れたバットまたはボウルを置く。厚めのポリ袋をすっぽりと包むようにかぶせ、約30分間おく。
ラップを取り、生地にパンチを入れる。
<パンチとは>
手を軽くぬらし、生地の四辺を右、左、上、下の順に、それぞれ中央に向かって内側に折りたたむ。
手順4~5の作業をもう一度繰り返す。パンチを2回入れた生地を指で引っ張ると、向こうの指が透けるほど薄くのびる。
6の生地を均一にならして約15cm四方に広げ、ラップをフワッとかける。冷蔵庫に入れて一晩おき、冷蔵発酵させる。
翌日、冷蔵庫から生地を取り出し、生地にパンチを入れる。生地を均一にならして約15cm四方に広げる。ラップをかけ、30℃くらいの場所に約1時間おく。
ラップを取り、打ち粉を生地の表面にふり、カードで生地を4等分にする。
カードで生地を1コずつすくい取り、生地をそっとひっくり返して裏側(バットにくっついているほう)が上になるようにして、天板に並べ入れる。ラップをフワッとかけ、30℃くらいの場所に約30分間おく(発酵の方法は4にある[A]または[B]の方法で)。オーブンを240℃に温め始める。
ラップを取り、生地の表面にオリーブ油少々をはけで薄くぬり、240℃に温めたオーブンで12~13分間焼く。
【おいしくつくるコツ】
◆こねない◆
生地はこねずに、小麦粉の香りと味を最大限に引き出す。
◆パンチ◆
パンチとは、一次発酵でふくらんだ生地のガスを抜き、新しい空気を入れてイーストの発酵をよくすること。こねない分、発酵に時間をかけてパンチを数回入れて、おいしく仕上げる。
◆冷蔵発酵◆
一次発酵の過程で冷蔵発酵を加えることで、低温でゆっくりと時間をかけて生地がつながっていき、しっとり感が出ておいしくなる。
◆オリーブ油◆
生地の表面にオリーブ油をぬって焼き、パリッと仕上げる。
このレシピをつくった人
西川 功晃さん
神戸の有名パン店のシェフ。広島、東京、神戸、フランスでパン作りの修業を積み、帰国後現在の店をオープン。鋭い感性と遊び心から生まれる新しいパンや菓子は常に注目の的。
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