白菜の本格漬け
材料
(つくりやすい分量)
- ・白菜 1コ(2~3kg)
- ・粗塩 60~90g
- *白菜の重量の約3%。
- ・昆布 (適当な大きさに切る) 15g
- ・赤とうがらし 2~3本
下ごしらえ・準備
容器について
1 プラスチック製の中ぶたつきポリ容器がおすすめ。白菜1コには容量20リットルが最適。使用前に湯で洗って水けをふき、35度の焼酎を含ませた紙タオルで全体をふく。
おもしについて
2 白菜の重量の1.5~2倍の重さが必要。白菜が3kgの場合、4.5~6kg 。2コ使用するので、合わせてこの重量にする。使用前に湯で洗って水けをふき、35度の焼酎を含ませた紙タオルで全体をふく。
つくり方
白菜は外葉をはずし、根元に包丁で切り込みを入れ、手で二つに割る。外葉はとっておく。堅い芯(しん)を切り落とし、同様にして六つから八つ割りにする。
漬かってから少量でも取り出しやすいように、根元に切り込みを入れておく。
ボウルにたっぷりの水を入れて白菜をつけ、軸の間もきれいになるように、ていねいに洗う。軽く水けをふき取り、盆ざるに広げてのせる。外葉もいっしょにのせ、日当たりのよい場所で2~3時間干す。
干すことで甘みが増し、おいしく漬かる。
漬物容器の底に粗塩を少しふり、白菜の1/2量を葉先と根元が交互になるようにして詰める。粗塩の約1/2量を白菜にふる(葉より軸のほうに多めにふる)。昆布・赤とうがらし各1/2量を散らす。
残りの白菜も4と同様にして詰める。残りの塩をふり(葉より軸に多くふる)、残りの昆布と赤とうがらしを散らす。
白菜は透き間ができないようにきっちりと詰めること。
外葉で表面を覆い、体重をかけて手でギュッギュッと押す。
中ぶたをかぶせ、その上におもしを2コ(合わせて、白菜の重量の1.5~2倍)のせる。
中ぶたがなければ鍋で代用し、鍋の中におもしを入れるとよい。
おもしを2コ重ねると、ふたが閉まらないので、紙をきっちりとかぶせてひもで縛り、日が当たらない涼しい場所に置く。
2~3日たって水が上がったら、おもしを1コはずし、紙ぶたを容器のふたにかえる。
白菜より1cm以上の高さまで水が上がり、軸が透明になってきたら食べてもよい(約3日後)。軸が白いままの状態だと、まだ漬かり足りない。
【2~3日たっても水が上がらないときには】
熱湯に1~2%の塩を加えて溶かし混ぜ、冷ます。この塩水を差し水にして、白菜がヒタヒタにつかるくらいに加えるとよい。
【表面に白かびが生えてしまったときには】
もし、表面に白かびが生えてしまったら、厚手の紙タオルをそっと静かにかぶせ(かびが飛び散らないように)、吸い取るとよい。白かびの場合は、除去後、そのまま漬け込んでおいてもよいが、有害な青かびが生えてしまったら、食べずに捨てること。
【少量を食べる場合】
根元に入れた切り込みから必要な分だけを裂いて取り出し、残りは容器に戻すとよい。
【保存】
日が当たらない涼しい場所で約半月間。
【食べごろ】
約3日後から。おいしいのは1週間後から。
このレシピをつくった人
藤巻 あつこさん
大正10年生まれ。堀江泰子氏の料理教室に通ったことがきっかけで、川崎市内で45年にわたり自身の料理教室を主宰。京都料亭の当主(志の島忠氏)より本格的な懐石料理を学び、中国料理を基礎から陳建民氏に、西洋料理をホルトハウス房子氏に学ぶ。それぞれの道の先駆者に師事し得た知識を、教室では基本から伝えることを大切にしていた。保存食作りを始めて70年。毎年数多くの保存食をつくり、そのレシピを伝え続けていた。
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