プチパン
自家製のレーズン酵母種が完成したら、パンづくりにチャレンジ。天然酵母の風味をしっかりと味わいましょう。
写真: 吉田 篤史
*1コ分
*発酵およびベンチタイムにかかる時間は除く。
材料
(8コ分)
- ・国産小麦粉 (パン用) 210g
- *入手できなければ、強力粉で代用してもよい。その場合は水を100mlにする。
- ・砂糖 15g
- ・天然塩 5g
- ・水 90ml
- ・仕上げ用国産小麦粉 適量
- ・サラダ油
下ごしらえ・準備
1 分量の水は約30℃にしておく。
つくり方
ボウルに砂糖、天然塩、水を入れ、手で混ぜて溶かす。レーズン酵母種(仕上げ種)をゴムべらなどで瓶からそっとかき出し、ボウルの水に浮かせるように加え、カードでなじませる。
片方の手でボウルを回しながら、カードでそっと酵母種をすくうようにしながらなじませる。
小麦粉を加えてカードで混ぜ、酵母種と小麦粉をなじませる。
酵母種と小麦粉をカードで底からすくうようにしてなじませながら、まとめていく。
生地がまとまってきたら、ボウルからこね台に移す。
ザックリとまとまったら取り出す。多少粉っぽさが残っていてもよい。
両手のひらで生地を手前から向こうに押し、円を描くように手前にひいてこねる。こね続けるうちに生地が手から離れるようになるが、こね続ける。再び生地が台につき始めたら、こね上がり。
生地を軽く押すようにこねていく。国産小麦粉を使用し、発酵時間を長くとるので強く長くこねる必要はない。
ボウルをきれいにし、サラダ油を薄くぬる。4の生地の表面を張らせるようにして丸め、生地のとじ目を下にしてボウルに入れ、ラップで覆う。約2倍になるまで32~35℃の場所に5~6時間おき、一次発酵させる。
天然酵母はゆっくりと発酵するのでイーストよりも時間がかかる。室温が低い場合は、適温に温めたオーブン庫内で発酵させるとよい。オーブンの加熱スイッチを100℃にセットし、60~90秒間温めてスイッチを切り、生地のボウルを入れて発酵させる。庫内の温度が下がったら、生地を入れたまま加熱スイッチを100℃にセットして30~40秒間温めるとよい(加熱しすぎに注意)。
生地を台に取り出して手でやさしく返し、きれいな面を上にして形をそっと整える。スケッパーまたはカードで2等分にする。生地の重さをはかりではかって均等になるように調節し、さらにそれぞれ4等分にする。
分割するときは、生地に負担がかからないように、スパッと一気に切り込むこと。
生地を手のひらで押さえて平らにし、手前から向こうに二つ折りにする。合わせ目を上にして生地の向きを90度変えて軽く二つ折りにし、両端を下に巻き込んで表面を張らせるようにして丸め、台に置く。残りも同様にする。
二つ折りを2回後、生地のきれいな面が表になるように、合わせ目を中に折り込む。
生地に厚手のふきん、ポリ袋を開いて1枚にしたものを重ね、約20分間休ませる(ベンチタイム)。
ベンチタイムの間に生地が乾かないように、ふきんとポリ袋をかぶせる。
生地を1コずつ軽く丸め直して形を整え、オーブン用の紙を敷いた天板に並べる。ポリ袋に生地を天板ごと入れ、空気を入れて生地につかないようにして包み、約2倍強になるまで32~35℃の場所に1時間30分~2時間おいて仕上げ発酵させる。室温が低い場合は一次発酵と同様にオーブン庫内で発酵させるとよい。
中の炭酸ガスが抜けないように生地の扱いは慎重に。天然酵母のパン生地はベタつきやすいので、ポリ袋が生地につかないようにする。もし生地についてしまったら、生地が傷まないようにそっと静かにはがす。
生地の表面に仕上げ用国産小麦粉を茶こしでふり、生地の中央に料理ばさみで切り目を入れる。180℃に温めたオーブンで約14分間焼く。
分割のときと同様に、切り目を入れるときも生地を傷めないように、手早く一気に。
◎用意するもの
ゴムべら/直径24cmくらいのボウル/カード/こね台/ラップ/スケッパー(あれば)/はかり/厚手のふきん/大判のポリ袋2枚(1枚は切り開き、1枚はそのままの状態で)/オーブン用の紙/天板/茶こし/料理ばさみ
このレシピをつくった人
島津 睦子さん
ドイツの製パン・製菓専門学校のマイスタークラスに留学。ヨーロッパのパンと菓子を本格的に学ぶ。1979年から東京・吉祥寺でパンと菓子の教室を開き、手作りのパン・菓子のおいしさ、楽しさを伝えている。わかりやすい解説、基本をふまえた的確な指導に定評がある。
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