豚シューマイ
大きめに刻んだ豚肉の食感が楽しく、かみしめるたびにたまねぎの甘みと、春菊と柚子(ゆず)の香りが広がります。味がしっかりついているので、しょうゆは不要。メインの料理にも、おつまみにもなるシューマイです。
写真: 豊田 朋子
*1コ分
*1コ分
*肉ダネを冷蔵庫におく時間は除く。
材料
(30コ分)
- 【ねぎ油】*つくりやすい分量
- ・ねぎ 150g
- ・たまねぎ (大) 1/4コ(75g)
- ・しょうが 30g
- ・にんにく 5かけ
- ・米油 カップ2
- ・豚ひき肉 250g
- ・豚肩ロース肉 (豚カツ用) 125g
- ・春菊 1/2ワ(50g)
- ・たまねぎ 1/2コ(100g)
- 【A】
- ・ねぎ油 小さじ2+1/2
- *上記参照。
- ・ごま油 大さじ1+2/3
- ・溶き卵 大さじ1+1/2
- ・砂糖 大さじ1/2
- ・オイスターソース 小さじ2
- ・塩 小さじ1
- ・シューマイの皮 30枚
- ・柚子の皮 適量
- ・片栗粉
つくり方
ねぎはブツ切り、たまねぎは横に5mm厚さに切る。しょうがはおおまかに切ってつぶし、にんにくは2等分にしてつぶす。鍋に【ねぎ油】の材料を入れて中火にかけ、野菜が色づいてきたら弱火で20~30分間煮る。焦げ茶色になったら、耐熱のボウルにざるをのせてこす。
焦がさないように時間をかけてじっくり火を通し、油に香りを移す。焦げる寸前まで火を通すと、香りとコクが強い黄金の【ねぎ油】に。
【ねぎ油】は冷蔵庫で約2週間保存可能。
春菊は熱湯でサッとゆで、氷水にとって冷ます。水けをしっかり絞り、みじん切りにする。たまねぎは粗みじん切りにする。
氷水で瞬時に冷まし、きれいな緑色をキープする。
豚肩ロース肉は5mm角に切り、ボウルに入れる。ひき肉を加え、軽く混ぜ合わせる。
角切りにした肉を加えるのは肉々しさと食感を出すため。
ひき肉と刻んだ豚肩ロース肉を合わせると、柔らかさと食べごたえの両方を味わえる。
【A】を混ぜ合わせて3に加え、白っぽくなるまでよく練る。2の春菊を加え、さらに混ぜ合わせる。
調味料と春菊を加えるたびに、よく練ること!
粘りが出るまで練ると、肉ダネに一体感が生まれて弾力のあるシューマイになる。
2のたまねぎに片栗粉30gを加え、全体に軽くまぶす。
たまねぎは肉ダネに混ぜる直前に、片栗粉をスプーンでまぶす。
たまねぎの水分を片栗粉が包んで肉と混ざりやすくなり、肉ダネが水っぽくなるのを防ぐ。
4に5のたまねぎを加え、均一に混ぜ合わせる。肉ダネの表面に貼りつけるようにラップをし、冷蔵庫に2〜3時間おく。
たまねぎから水分が出るので混ぜすぎないこと。
肉ダネの味がなじみ、脂が固まるので包みやすくなる。
シューマイの皮の中央にバターナイフなどで20g弱の肉ダネをのせ、ナイフを軸にして親指と人さし指で握って、皮を肉ダネにつける。ナイフを抜き、肉ダネの表面を整える。底を平らに整え、中央部分をキュッと握ってくびれをつくる。残りも同様に包む。
肉ダネのボウルを氷水に当てると脂が固まり、包みやすい。
オーブン用の紙を敷いたせいろに7を間隔をあけて並べ、蒸気の上がった鍋にのせてふたをし、強火で約7分間蒸す。ふたを外し、柚子の皮をすりおろす。
蒸すときは蒸気の上がった状態を保ち、一気に火を通す。
形よく仕上げるため、強火で蒸し上げる。
◆大津さん直伝プロの技◆
1.刻んだ肉をひき肉に合わせ、食感をつくる。
2.薬味たっぷりの自家製ねぎ油でコクと風味をつける。
3.香りの食材を加えてさらにアクセントを。
◆蒸す道具について◆
大津さんは竹製のせいろを使用。オーブン用の紙をせいろの直径に合わせて切り、空気穴をつくる。蒸し器がない場合は、深めのフライパンに紙タオルを敷き、耐熱皿を逆さに置く。ぬらした紙タオルをのせて水を注ぎ、沸騰したらシューマイを並べた皿(オーブン用の紙を敷く)をのせ、ふたをして蒸す。
このレシピをつくった人
大津 光太郎さん
東京の名店で約15年間腕を磨き、2018年に東京の下町、清澄白河に店を開く。基本を押さえつつ、新感覚の食材の組み合わせや味つけで、個性が光る中国料理が話題に。
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