ポリ袋みそ
ポリ袋でつくれば、かめやたるなど専用の容器も必要なく場所をとりません。大豆を戻さずにゆでる、画期的な方法もご紹介します。
写真: 鈴木 泰介
*全量
*全量
*みそを発酵させる時間は除く。
材料
(つくりやすい分量)
- ・大豆 (乾) 250g
- ・米こうじ (生) 250g
- ・粗塩 125g
つくり方
大豆をボウルに入れ、熱湯をかぶるくらいに注ぐ。
湯につかると、豆が少しふやけて、皮にしわが寄る。
すぐに大豆をざるに上げて、湯をきる。
大豆を鍋に入れ、たっぷりの水を注いで強火で煮立て、弱めの中火にして約3時間ゆでる。途中、水が少なくなったら、水適量を加える。ゆで上がったら湯をきり、ゆで汁はカップ1をとっておく。
指で押すとつぶれるくらいの柔らかさが、ゆで上がりの目安。
食品用のポリ袋(大)を2枚重ねて二重にし、3が熱いうちに入れる。袋の上から麺棒で押さえて大豆をなめらかにつぶす(粒が多少残っていてもよい)。
袋の上から指でつぶしてもよい。
外側のポリ袋を外し、その中に米こうじ、粗塩を入れて袋の上からもんでよく混ぜる。
4に5を加え、袋の上からもんで、よく混ぜ合わせる。
米こうじと粗塩が入っていたポリ袋を6に重ねて二重にし、3でとっておいたゆで汁を少しずつ加える。途中、袋の上からもんで混ぜながら、もったりとまとまるまで加減しながら加える。
内側のポリ袋の上から、豆を押さえて空気を抜き、口を結ぶ。続けて外側のポリ袋の空気を抜いて口を結ぶ。
バットなどに8を入れ、日の当たらない涼しい場所に置く。5~6か月間(夏は4~5か月間)おき、発酵させる。途中、月に1~2回、袋の口を開けて空気を入れ、袋の上から上下を返すようにもんで混ぜる(天地返し)。みそができたら、保存容器に移して冷蔵庫で保存する。
発酵が進んで、みそから水分が出てきたら、ポリ袋の上からもんで混ぜるとよい。この水分は「たまり」といい、うまみ成分がたっぷり。たまりは取り出して、しょうゆのように、調味料としても使える。天地返しをすると発酵が均一に進み、風味も増す。もみ終わったら再び口を結び、元の場所に置く。室温が高いと発酵が早く進み、ポリ袋がパンパンにふくらむことがある。その場合は、天地返しをしたら密封せず、ごみが入らないように口を軽く巻いておくとよい。
【米こうじ】
蒸した米にこうじ菌を繁殖させたもの。生こうじと乾燥こうじがあリ、生こうじは冬に出回り、乾燥こうじは一年中入手できる。生こうじが入手できない時季は乾燥こうじを使うと、みそづくりがいつでも楽しめる。
【みその材料の割合】
大豆、米こうじ(生または乾)、粗塩は、1対1対0.5
この割合を基準にすれば、つくりたい分量でつくってもよい。
【食べごろ】
5~6か月後(夏は4~5か月後)から。
【保存】
冷蔵庫で約1年間。
このレシピをつくった人
荻野 恭子さん
自宅で料理教室を主宰しながら、ユーラシアを中心に世界各国を周り食文化の研究を続ける。
「きょうの料理」テキストに「とっておきの保存食」を連載し、好評を得る。
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