栗の甘露煮
皮をむくと実が小さくなります。少しぜいたくするつもりで、なるべく大きな栗でつくってください。手間をかけただけ、おいしく仕上がる料理です。
写真: 鈴木 正美
*全量
材料
(つくりやすい分量)
- ・くり (大) 15コ(約500g)
- ・くちなし 1~2コ
- *くちなしの実を乾燥させたもの。 くりやさつまいもをはじめ、 食品を鮮やかな黄色に染める。
- 【A】
- ・砂糖 200~230g
- ・みりん 小さじ2
- ・うす口しょうゆ 小さじ1
- ・塩
- ・酢
つくり方
ボウルにくりを入れてかぶるくらいの熱めの湯(60℃程度)を注ぎ、15分間ほどつける。別のボウルに水カップ3と塩小さじ2を入れて混ぜ、塩水をつくる。くちなしは包丁の柄などで細かく砕き、お茶用の紙パックなどに入れる。
くりの鬼皮と渋皮をむく。まず下部のざらざらしたところを切る。
切った断面から鬼皮、渋皮と順に包丁でむき、むいたらすぐ塩水に入れる。
皮が残っていると色が悪くなります。渋皮は残さないようにむきましょう。
そのまま15分間塩水につけて水けをきる。
塩水につけることで、アクが抜けます。
鍋に水カップ4を入れて強火にかける。煮立ったら酢小さじ2を入れて中火にする。
酢は煮くずれを防ぎます。
くりとくちなしを入れ、煮立ってから弱火で20~25分間ゆでる。いちばん大きなくりに竹串を刺して、スッと通るようになったら、くちなしを取り除き、冷水にとって20分間ほどおく。ざるに上げて水けをきる。
冷水にとって酢の香りを除きます。
鍋をきれいにしてくりを入れ、水をヒタヒタに加える。【A】の砂糖の1/3量を加える。不織布製の紙タオルで覆い、さらに落としぶたをして弱火にかけ、10分間ほど煮る。
残りの砂糖の半量を加え、紙タオルと落としぶたをのせて、さらに10分間ほど煮る。
煮くずれないように常に弱火でコトコト煮る。
【A】の残りの砂糖、みりん、うす口しょうゆを加える。砂糖が溶けたら火を止めて、そのまま冷ます。
そのまま一晩おくと、味がなじんで、さらにおいしくなります。
【保存】
煮汁ごと密封容器に入れ、冷蔵庫で1~2か月間保存可能。
●すぐに調理しないときは
買ってきたくりには虫がついていることがあります。すぐに調理しないときは、水に3時間ほどつけてから水けを拭き、保存袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。1~2か月間はもちますが、味や香りが落ちるので早めに食べるようにしましょう。
このレシピをつくった人
清水 信子さん
(1938~2021)東京生まれ。難しいと思われている日本料理を、時代の移り変わりとともに変わる素材や料理器具に合わせて、より簡単にわかりやすく、手早くつくれるように工夫して伝えた。懐石から惣菜まで、今の時代に合った調理法のおいしいレシピが好評。
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