長芋と鶏肉の豆板醤(トーバンジャン)煮
穏やかな辛みがじんわり効きます。長芋は油で揚げて煮ることで、味がよくしみて食感もさっくさくですよ!
写真: 吉田 篤史
*1人分
材料
(2人分)
- ・長芋 10cm(160g)
- ・鶏もも肉 1枚(250g)
- ・絹さや 10枚
- 【A】
- ・酒 小さじ1
- ・しょうゆ 小さじ1
- ・黒こしょう (粗びき) 少々
- ・かたくり粉 小さじ1
- 【B】
- ・砂糖 大さじ1
- ・酒 大さじ1
- ・しょうゆ 大さじ2
- ・豆板醤(トーバンジャン) 小さじ1
- ・サラダ油
つくり方
長芋は1cm厚さの半月形に切る。水に5分間さらしてぬめりを落とし、紙タオルで水けを拭く。絹さやは筋を取る。フライパンにサラダ油を2cm深さに入れて180℃に熱し、長芋を入れて軽く色づくまで素揚げする。
◎長芋は素揚げすることで味が入りやすくなる◎
長芋は素揚げすると水分が抜けるので、あとで煮るときに鶏肉のうまみや調味料の味が入りやすくなります。また、油でコクもプラス。180℃の目安は、油に菜箸を入れると泡がシュワシュワと勢いよく立つ状態。
鶏肉は切り開いて厚みを均等にし、一口大に切る。ボウルに入れ、【A】の酒、しょうゆ、黒こしょうを加えて混ぜ、最後にかたくり粉を加えて混ぜる。
◎かたくり粉が鶏肉のうまみを閉じ込め、煮汁にとろみをつける◎
鶏肉の下味は、最後にかたくり粉をまぶすことで、うまみが流出しません。また、煮汁に程よいとろみもつきます。
1のフライパンをきれいにし、サラダ油大さじ1を中火で熱し、鶏肉を並べ入れる。こんがりと色づいたら上下を返し、両面を色よく焼く。
◎肉は油通しするより焼くほうが家庭ではおいしく仕上がる◎
通常、中国料理では、強火で短時間で仕上げるために、肉などは先に油通しをします。しかし、家庭では、油通しよりも焼くほうが手軽にできて、失敗も少ないのでおすすめです。
水カップ2を加えて強火で煮立たせ、【B】を順に加える。豆板醤がよく混ざり、肉に火が通るまで中火で煮る。
◎豆板醤は煮汁に溶かすように混ぜ、具にまんべんなく行き渡らせる◎
豆板醤は炒めて香りをたたせることが多いですが、香りをたてると辛くなります。この料理は控えめな辛みに仕上げたいので、炒めて香りをたたせる必要はありません。
長芋を加え、3分間ほど中火で煮る。絹さやを加え、サッと煮て器に盛る。
《ここをマスター》
● 長芋は煮る前に素揚げし、水分を抜いて味が入りやすくする。
● 鶏肉にまぶすかたくり粉がうまみを閉じ込めて、煮汁にとろみをつける役目をする。
● 鶏肉は煮る前に焼くことで煮る時間を短縮。また、うまみをたっぷりと生かすことができる。
● 豆板醤は煮汁に溶かすように混ぜて、柔らかい辛みに仕上げる。
このレシピをつくった人
吉田 勝彦さん
東京・代々木上原にある中華料理店オーナーシェフ。旬の食材のおいしさを最大限に引き出す、ヘルシーでシンプルな中華料理が評判を呼んでいる。家庭で実践しやすいレシピも人気。
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