にしんとなすの炊いたん
身欠きにしんと旬のなすの炊き合わせは、京都の夏の定番おかずです。ソフトタイプの身欠きにしんでお手軽に。
写真: 蛭子 真
*1人分
材料
(2人分)
- ・身欠きにしん (ソフトタイプ) 1本(約130g)
- *にしんを半生状態に干したもの。堅く乾燥させたタイプの身欠きにしんの場合は2本(1本40g程度のもの)を下準備の手順に従って柔らかく戻してから使う。
- ・なす 3コ
- 【A】
- ・砂糖 大さじ2
- ・みりん 大さじ2
- ・しょうゆ 大さじ3
- ・酒 カップ1/4
- ・サラダ油 大さじ2
下ごしらえ・準備
堅く乾燥させたタイプの身欠きにしんの戻し方
1 身欠きにしんはたっぷりの水または米の研ぎ汁につけ、冷蔵庫に一晩から二晩おく。
2 鍋に1のにしんを入れて米の研ぎ汁をたっぷり注ぎ、おどらない程度の弱火でふたをせずに約3時間ゆでる。途中でゆで汁が少なくなったら水か湯を加え、にしんが常に浸っている状態でゆでる。
3 2のゆで汁を捨て、にしんを水で洗って汚れやウロコを除く。
つくり方
身欠きにしんは、6等分に切る。
鍋に1のにしんと酒を入れ、にしんが1cmほどかぶるくらいまで水を注ぐ(鍋の大きさにもよるが、カップ2+1/2が目安)。強めの中火にかけ、沸騰したらアクと脂をすくい取り、弱火で5分間煮る。
【A】を順に加え、弱火のまま15分間煮る。
なすはヘタを切り落とし、縦半分に切って皮に斜めに切り目を入れる。さらに斜め半分に切って水に放してアクをぬく。
なすに味がしみやすいように、皮に5㎜間隔で斜めに切り目を入れる。
フライパンにサラダ油を熱し、4のなすの水けを拭いて入れ、少ししんなりするまで炒める。
3の鍋に5のなすを加え、紙ぶた(鍋に入る大きさに切ったオーブン用の紙に数か所切り目を入れたもの)をして、弱めの中火で15~20分間煮る。
なるべくにしんとなすが重ならないような底面の広い鍋で煮る。堅く乾燥させたタイプの身欠きにしんを使用する場合は、約30分間煮る。にしんからだしが出るので、だしは不要。にしんが1cmほどかぶるくらいの水加減で煮るのがコツ。
このレシピをつくった人
杉本 節子さん
生家の京町家の保存活動をしながら、杉本家代々に伝わる記録を元に、京の食文化を研究。現在は「おばんざい」のむだを出さずに使いきる合理的なレシピに着目し、紹介に努めている。
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