さけのかす漬け
酒かすは手ごろな板かすを。自家製ならではの上品なかす床で、甘みがくどくない仕上がりが魅力です。
写真: 鈴木 雅也
*1人分
*さけを漬ける時間は除く。
材料
(4人分)
- ・塩ざけ (切り身/甘口) 4切れ
- 【かす床】
- ・酒かす (板かす) 400g
- ・酒 大さじ3
- ・みりん 大さじ4
- ・砂糖 大さじ5
- ・塩 小さじ1
つくり方
【かす床】をつくる。ボウルに酒かすを入れ、ぬるま湯カップ1を加えて手でなじませる。
板かすはそのままでは堅いので、ぬるま湯を加えてやわらげておく。
すり鉢に移し、すりこ木でなめらかになるまで混ぜたら、残りの調味料を順に加えてそのつどすり混ぜる。
調味料を加えるつど、すりこ木でていねいにすり混ぜる。
大きめの密封容器に2の半量を敷く。サッと洗ってきつく絞ったガーゼをのせ、さけを並べる。
容器はふた付きで、ホウロウやガラス製のものだとにおいがつきにくい。ガーゼを使うと魚に酒かすが直接つかず、焼くときも焦げにくい。
3にもう1枚ガーゼをのせてから残りの2をのせて平らにのばし、ふたをして半日ほど室温におく。さらに冷蔵庫に7~10日間おいてなじませる。
さけがまんべんなく漬かるよう、均一にのばす。味がなじむ日数は季節や状態などによっても異なるが、1週間前後が目安。
漬け上がったら、焼く2~3時間前に取り出して室温におく。魚焼きグリルまたは250℃のオーブンでこんがりと焼く。焦げそうな場合はアルミ箔(はく)をかぶせるとよい。
かす床は3~4回は繰り返し使える。余分な水けが出たらふき取り、できれば新たに酒かす少々を加えると風味が変わりにくい。
【漬ける魚について】
魚は塩ざけなど切り身に塩ふりしたものが便利。余分な水けが抜けており、味がなじみやすい。生魚を漬ける場合は、軽く塩をふってしばらくおき、水けをふいてから漬けるとよい。生だらのかす漬けや、あこうだいやきんめだい、たらこなどを漬けてもおいしい。
このレシピをつくった人
鈴木 登紀子さん
(1924~2020)青森県生まれ。都内で料理教室を主宰。本格懐石から毎日の惣菜まで、味わい深く凛とした盛りつけの和食を伝える第一人者。テレビのバラエティー番組でも活躍。
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