とうがんと焼きあなごの煮物
ゆっくり味を含ませたとうがんを焼きあなごといっしょに煮ると、コクが出て、より深い味わいになります。
写真: 浮田 輝雄
*1人分
*とうがんに八方地を一晩含ませる時間は除く。
材料
(4人分)
- ・とうがん 600g
- ・焼きあなご (100gのもの/食べやすい大きさに切る) 2枚
- 【八方地】
- ・だし カップ3
- ・塩 小さじ1/2
- ・うす口しょうゆ 大さじ1+1/2
- ・みりん 小さじ1
- ・ししとうがらし 4本
- ・みょうが 2コ
- ・だし カップ1
- 【A】
- ・くず粉 大さじ2
- *またはかたくり粉。
- ・だし 大さじ2
- ・しょうが (すりおろす) 少々
- ・塩 適量
つくり方
【八方地】をつくる。鍋にだしを入れて火にかけ、調味料を加えて混ぜる。火から下ろし、粗熱を取ってから冷蔵庫に入れて冷ます。
とうがんは扱いやすいように約3cm厚さの半円形に切る。ワタを包丁で切り取りさらに大きめの一口大に切る。皮を薄くむき、角を薄く削るように面取りをしておく。皮めに斜め格子状に細かく浅い切り目を入れ、塩適量をすり込んで、約5分間おく。
ワタの周囲に包丁を入れて切り取る。ワタもゆでて味を含ませるとおいしく食べられる。皮はていねいに薄くむいて、とうがん独特のひすい色がきれいに出るようにする。端から中心へ切り目を半分まで入れたら、左右を返して、残りも同様にする。こうすると、とうがんが傾いたりせず、最後まで安定した状態で切り目を入れることができる。堅い皮めを柔らかくし、ゆでたときに色がきれいに出るように、切り目に指先で塩をすり込む。
熱湯に2のとうがんを入れ、落としぶたをして、10~15分間ゆでる。氷水にとり、冷めたら紙タオルなどでよく水けをふいての【八方地】に入れ、冷蔵庫に一晩おく。
ゆでることで、とうがんが味を含みやすくなる。ゆですぎると、色も食感も悪くなるので注意。竹ぐしを刺してみて、中心までスーッと通ればよい。ゆで上がったら、すぐに氷水にとる。こうすると、皮めが色鮮やかなひすい色を残した状態になる。
焼きあなごは、あれば頭を落とし、4~5cm長さに切る。ししとうがらしは竹ぐしなどで穴を開けて焼き網にのせ、軽く焼き色がつくまで焼く。みょうがは縦半分に切る。
3のとうがんを【八方地】から取り出し、残った【八方地】とだしを鍋に入れて火にかけ、沸騰したらとうがんと焼きあなごを入れて2~3分間煮、味を調える。
焼きあなごによっても味が違ってくるので、味が薄い場合はうす口しょうゆ、濃い場合はだしを加えて味を調える。
【八方地】は味を含めるために少し濃いめなので、だしを加えて薄める。焼きあなごの頭があれば、弱火で5分間ほど煮出してからとうがんとあなごを加えると、味が深まる。
ししとうとみょうがを加え、さらに2分間煮る。煮汁を残してすべて取り出し、器に盛る。
残った煮汁は、ざるに紙タオルを敷いてこし、鍋に戻し入れて火にかける。沸騰したら、【A】をよく溶き混ぜて少しずつ加え、とろみをつける。
だしの味が薄くならないように、くず粉もだしで溶いて加える。沸騰させると、透明感のあるとろみになる。
6に7を回しかけ、しょうがを添える。
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このレシピをつくった人
上野 直哉さん
大阪、京都の有名店で研さんを積み、神戸の閑静な住宅街に店を構える。地元の生産者や街の人々との親交を深めながら、新しいスタイルの和食を追求している。
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