琥珀糖
琥珀糖は、甘~い寒天液を固めた半生の和菓子。できたてはピカピカなのに、乾燥させると砂糖の衣に包まれます。まるで磨かれる前の宝石の原石みたい。
写真: 野口 健志
*全量
*全量
*冷やし固める時間、乾かす時間は除く。
材料
(15×18cmのバット1台分)
- 【寒天液】
- 【A】
- ・水 カップ1
- ・粉寒天 4g
- ・グラニュー糖 300g
- *上白糖は純度が低く結晶化しにくいので、グラニュー糖がおすすめ。
- ・かき氷用シロップ (赤) 大さじ1
- ・かき氷用シロップ (青) 大さじ1
つくり方
3色のシロップを用意する。赤と青のかき氷用シロップ各小さじ2をそれぞれ小さい器に入れる。もう1つの器に赤と青のシロップ各小さじ1を合わせて紫色にする。
【寒天液】をつくる。鍋に【A】を入れて中火にかけ、耐熱のへらで混ぜる。沸騰したら弱火にし、さらに1分間ほど加熱する。
寒天を完全に煮溶かさないと、琥珀糖が固まりにくくなる。グラニュー糖を加える前に、しっかり煮立たせる。
グラニュー糖を加え、さらに混ぜながら2~3分間煮詰める。しっかりとろみがついたら、火から下ろす。
少量をへらからたらすと、糸をひく程度のとろみがつくまで煮詰める。
3を3等分にし、それぞれに1のシロップを加えてよく混ぜる。
シロップの色は商品によって違うので、好みで量を調節する。
バットの内側をぬらし、4を1色ずつ流し入れる。冷蔵庫で30分間ほど冷やし固め、バットから外してオーブン用の紙にのせる。
好みの型で抜き、オーブン用の紙に間隔をあけて並べる。残った部分は包丁で好きな形に切って並べる。ラップをせずに、風通しがよく涼しい場所に3~4日間おき、上下を返してさらに3~4日間おいて乾かす。
冷蔵庫では乾きにくく結晶化の観察には向かないので、なるべく冷房のきいた室内で。食品用のネットをかぶせておくと、ほこりがつかない。
●保存
表面が完全に乾いたあと清潔な保存容器に入れて、冷蔵庫で6〜7日間。
◆サイエンスPoint◆
【乾燥すると、砂糖の結晶が再び姿を現す!】
琥珀糖を乾かしておくと空気にふれている部分の水分が抜けて、溶けていた砂糖が再び結晶化します。表面にすりガラスのような膜ができて、シャリッとするのはそのため。夏は湿度が高いので、秋冬よりも乾燥に時間がかかります。雨で湿度の高い日が続くときは、いったん保存容器に入れて冷蔵庫で保管し、天気がよくなったら再び乾かしはじめましょう。
このレシピをつくった人
太田 さちかさん
オーダーメイドケーキの制作を手がけながら、子ども向けのワークショップを主宰。科学と製菓、芸術を融合させたユニークな視点が評判を呼び、さまざまなメディアで活躍中。
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