えびと野菜のテリーヌ
えびの風味を閉じ込めたゼラチンと、ドライトマトの酸味のきいた甘みが、満載の野菜とよく合います。
写真: 原 俊彦
*全量
*テリーヌを冷やし固める時間は除く
材料
(テリーヌ型(縦28cm×横7cm、高さ8cm、容量約1.2リットル。なければパウンドケーキの型でもよい)1台分)
- ・えび (有頭。大きさは大) 10匹
- *大正えび、赤足えびなど
- ・なす (大きさは大) 1本
- 【A】
- ・にんじん (大きさは大) 1本
- ・ズッキーニ 1本
- ・キャベツ (外側の葉) 5枚
- ・さやいんげん 12本
- ・ドライトマト 120g
- *市販。油漬けの瓶詰め。自家製もののつくり方は、下準備を参照
- ・板ゼラチン 1枚(10g)
- *氷水でふやかしておく
- ・塩
下ごしらえ・準備
自家製ドライトマトをつくる
1 ミニトマト36コを横半分に切って切断面を上に耐熱皿に盛り、ラップをかける。
2 1を電子レンジ(500W)に6分間かけ、ラップを取ってからさらに1分30秒間かける。
3 密封容器に、2とオリーブ油400ml、香草(タイム、ローリエなど。乾燥)適宜を入れ、1週間つける。
残り野菜でソースをつくる
4 残りのゆで野菜と野菜の下準備2で切り分けた野菜の芯をみじん切りにし、残りのコンソメ、18の汁けと混ぜ合わせ、冷蔵庫で2時間冷やす。器に盛り、好みで香草をのせる。
つくり方
なすは縦半分に切り、180℃のオーブンで20~30分間焼く。【A】を、それぞれ丸ごと塩ゆで(水1リットルあたり塩10g)し、竹ぐしがスッと通る堅さになったら、ざるに上げて冷ます。
にんじんはヘタを取って皮をむき、縦8等分に切り、芯を平らにそぎ切りにする。ズッキーニは縦6等分に切り、種を取る。キャベツは根元の芯を取る。さやいんげんは筋を取る。
芯はソースに使う。
えびは頭と殻を取り外し、背ワタを取り除く。身はサッとゆでて湯をきり、尾を取る。
えびの頭(ひげは除く)と殻、黒いワタ(背ワタは除く)をフードプロセッサーにかけ、細かく砕く。
鍋に水700mlと4を入れ、ふたをせずに中火で30~40分間煮詰める。沸騰するまでは、焦げないように底をへらでこそげるようにしながら混ぜる。アクが出たら一度で取り除き、かき混ぜずに弱めの中火で煮詰め、煮汁が透明になったら紙タオルでこす。
鍋に5を300mlと塩一つまみを入れて火にかける。沸騰前に水けを絞ったゼラチンを加えて混ぜて溶かし、火から下ろして冷ます。
1のなすの粗熱が取れたら、ヘタを押さえてスプーンで身をこそげ取り、ボウルに入れる。ヘタは切り落とす。なすの皮は捨てずにとっておく。
なすの身をへらでつぶしてからフッ素樹脂加工のフライパンに入れ、鍋底に水分がなくなるまで中火でいためる。ボウルにあけ、6を50ml加えてよく混ぜ、つなぎをつくる。
テリーヌ型の長辺から7cmほどはみ出すようにラップを敷き、氷水を入れたバットに入れて冷やす。これで下ごしらえは完了。
テリーヌ型の底に、6のコンソメを約3mm深さに入れ、固まるまでバットで冷やす。
なすの皮3枚を、皮側を下にして敷く。ヘタ側の端を、容器の底辺に合わせるとよい。反対側も同様になすの皮3枚を敷く。以降6のコンソメをかけながら野菜を詰めていく。
キャベツ4枚は反りを返して、葉先を下にして容器からはみ出るように敷く。にんじんを重ならないように両脇に並べ、間にズッキーニを皮を上にして詰める。
8のつなぎのなすを下が見えなくなるくらいに敷き、長さを半分に切ったえび約8匹分を両脇に並べ、間にさやいんげんを詰める。
つなぎのなすを同様に敷き、上に汁けをきったドライトマトを一面に並べ、再びつなぎのなすを敷く。
残りのえびの長さと厚みを半分に切り、切断面を上にして透き間なく並べ、つなぎのなすを敷く。
にんじんとズッキーニを並べ、残りのつなぎのなすを敷き、なすの皮4枚を皮側を上にして敷く。
残りのなすの皮はソースに使う。
最後にキャベツ1枚をのせ、はみ出していたキャベツを内側にたたむ。ラップも内側にたたむ。
テリーヌ型に少し小さめのふた(*)をのせ、ふたを押さえて汁けを別の容器にあける。ふたごとガムテープでとめ、おもし(缶詰など)をのせて固定し、バットにのせて冷蔵庫で一晩おく。
*厚めの発泡スチロールを切る。
固まったら、テリーヌ型からラップごと取り出し、さらにラップを全体にしっかり巻いてから、切り分ける。ラップを取って器に盛り、ソースを添える。
この「えびと野菜のテリーヌ」を使ったレシピ
テリーヌのヨーグルトスープ仕立て
このレシピをつくった人
新屋 信幸さん
フランスで3年半の修業をする。静岡など各地で働いたのち、2001年3月、大阪・日本橋にフランス料理店を開く。カウンター席を主体とした店内はアットホームな雰囲気で、連日大人気。その後、東京や岡山のレストランの立ち上げから関わり、現在は香川で腕をふるっている。
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