さばとなすのオンマみそ煮
しょうがとにんにくをきかせた、元気の出る“さばみそ”です。韓国では大根と一緒に煮るのが定番ですが、皮をむいたなすを加えるのがオンマ(母)オリジナルのみそ煮。
写真: 木村 拓(東京料理写真)
*1/4量
*1/4量/煮汁を含む
材料
(つくりやすい分量/1人2切れなら2人分、1切れなら4人分できる)
- ・さば (二枚におろしたもの) 1匹分
- ・なす 3~4コ
- ・しょうが 1かけ
- 【A】
- ・みそ 大さじ4
- ・しょうゆ 大さじ4
- ・砂糖 大さじ2
- ・みりん 大さじ2
- ・粉とうがらし (韓国産/粗びき) 小さじ2
- *全体備考参照。
- ・にんにく (すりおろす) 小さじ1
- ・ごま油 小さじ2
つくり方
さばは1枚を半分に切り、皮側に斜めに十文字の切り目を入れる。しょうがは薄切りにする。【A】の材料は混ぜ合わせておく。
底面の広い浅鍋(またはフライパン)にごま油をひいて火にかけ、さばの皮を上にして並べ入れる。【A】を加えてしょうがを散らし、数秒間たってフツフツと沸いてきたら水をヒタヒタに(約カップ3/4)加え、ふたをして強火で煮る。
さばと調味料がしっかり温まってから水を加えると、魚のにおいが煮汁に出にくくなる。
再び煮立ってきたら弱火にし、ふたをして、時々さばに煮汁をかけながら6~7分間煮る。
さばがくずれないよう、裏返さずに煮汁をかけて行き渡らせる。
その間になすのヘタを切り落としてピーラーで皮をむき、縦半分にして3~4等分のくし形に切る。
3の煮汁になすを加え、再びふたをして煮る。なすに味がしみたら、さばとともに器に盛り、煮汁をかける。
煮汁がたっぷりある状態でなすを加え、味をよくしみ込ませながら煮る。
【保存】
浅めの保存容器に入れて、冷蔵庫で2~3日間、冷凍庫で約1週間保存可能。
【香辛料と香味野菜で「オンマの味」を】
韓国の家庭のおかずの素(もと)は、ヤンニョム。にんにく、しょうが、ねぎ、ごま、赤とうがらしなど、「体にいいものだらけ」の合わせだれ。味つけする素材や調理法に合わせ、そして季節や家族の体調に合わせて配合を変え、オンマの味を生み出す。
ヤンニョムやキムチに多用する韓国産のとうがらしは、辛みだけでなくうまみや甘みがあり、日本のものよりマイルド。ひき方で味わいが変わるので、使い分けたりブレンドするのもおもしろい。
●粉とうがらし(粗びき)●
甘みとコクがあり、スープやじっくり煮込むような料理に向く。
●粉とうがらし(細びき)●
素材になじみやすく、赤い色がつきやすい。生食の料理に向く。
●糸とうがらし●
辛みの少ない上質なとうがらしをせん切りにしたもの。料理のあしらいに。
【なす】
さばみそに入れるなら、皮をきれいにむくと早く煮え、味もよくしみます。
このレシピをつくった人
ジョン・キョンファさん
KOREAN COOKING キョンファ スタジオ主宰。
40年にわたり朝鮮半島の食文化の普及に努める。NHK「きょうの料理」をはじめテレビ、雑誌、料理講習会などを通し、おいしくて健康によい韓国料理をわかりやすく紹介している。わかりやすい授業と明るいキャラクターで料理教室は常に賑わっている。韓国ドラマ「チャングムの誓い」日本版料理監修も担当した。手づくり料理で愛情いっぱいに育てた三人の子供たちは成人し巣立って行った。「オンマ(母)」として、三人の孫の「ハンメ(祖母)」として楽しい食卓づくりに励む毎日。著書多数。
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