梅干し(2)赤じそ漬け(本漬け)
6月下旬~7月上旬になったら梅をきれいな赤色に染め、防腐効果をもたらす赤じそを漬けます。手間のかかる作業ですが、その分、梅干が美しく仕上がったときの喜びはひとしおです。
写真: 松島 均
つくり方
赤じそは葉だけを摘み、水を何回かかえてよく洗い、土などの汚れを流す。ざるに上げて、水けをきる。
大きめのボウルなどに1の赤じそを入れ、粗塩の1/2量をふって全体をざっと混ぜる。しばらくしてしんなりしてきたら、両手のひらでキュッキュッともむ。このとき、手が赤く染まるので、料理に使用できる手袋をはめるとよい。濁ったアクが出てきたら赤じそを絞ってアクを捨てる。
別のボウルにアクをぬいた赤じそを入れる。梅干し(1)塩漬け(下漬け)の塩漬け容器から白梅酢を適量を取って、しそに回しかけ、ほぐす。
下漬けしておいた梅に4の赤じそを広げてのせ、赤く染まった梅酢を回し入れる。容器を静かに揺すって梅酢を全体に行き渡らせ、平皿を2枚ほどのせてから容器のふたをして、梅雨が明けるのを待つ。
ここで、梅と赤じそが梅酢の表面から出ていると、かびの原因になるので、浮き上がらない程度におもしをする。
【赤じそ漬けのポイント】~赤じそをしっかりともんで色を出す~
赤じそ漬けは、梅干しのでき上がりの見栄えを左右する重要な工程。しそをしっかりともんで、少なくとも2回はアクを捨てると、色がきれいになる。もむときの塩は、多少多めのほうが、アクがよく出る。
漬ける前の準備
材料
【赤じそ】
葉がチリチリで、表と裏の色が同じものを選ぶ。出回る時期が短く傷みも早いので、見かけたら買ってすぐに処理するとよい。
【粗塩】
粗塩は、海水を濃縮してから煮溶かし、再結晶をさせたもの。風味がよく、また、結晶の密度が粗くて溶けやすいために梅酢の上がりも早くなるので、梅干しに適している。
◆こちらの手順も参考に◆
梅干し(3)土用干し
梅干し(1)塩漬け(下漬け)
梅干し
このレシピをつくった人
杵島 直美さん
和洋中問わず、家庭でつくりやすいおかずを提案。母である料理研究家の村上昭子さんから受け継いだ保存食づくりは得意中の得意。簡単にできるアイデア料理も好評。
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