家族も喜ぶ、ボリューム満点でヘルシー&栄養豊富、今の気分の乾物レシピ 60品!
「まえがき」より
……私にとって乾物は、フレッシュな野菜や肉、魚介と同じように、日々の食事にとり入れるのが当たりまえの食材になっています。
なんといっても和の煮物は、しみじみおいしいものですが、パリパリとした食感を生かしてあえ物やサラダにしたり、炒め物や揚げ物にして油を合わせたりすると、違った魅力に出合えます。
料理研究家・ワタナベマキさん
こんなふうに食べるとおいしい! もっと食べたくなる!
昔ながらの知恵が詰まった食材だからこそ、今の時代にもたくさんの方にそのすばらしさをお届けしたい。この本は、そんな思いでつくった一冊です。皆さんの食卓でも、乾物が、愛される存在になりますように。
――ワタナベマキ
『ワタナベマキのいまどき乾物料理』の「ボリュームおかずに 高野豆腐 車麩(くるまぶ)」からレシピをひとつご紹介!
高野豆腐の肉巻き照り焼き
ちょっと上等なしゃぶしゃぶ用の牛肉、たった6枚ではおかずにならない……?
さあ、高野豆腐の出番です。
煮含めたものが余っていればそれでもよし、新たに煮て冷ましたものでもよし。
その肉をうやうやしく巻きつけて照り焼きにしましょう。
もちろん、豚肉でつくってもおいしいですよ。
●材料(2~3人分)
高野豆腐 3枚(50g)
牛薄切り肉(しゃぶしゃぶ用) 6枚(180g)
【A】
だし カップ1+ 1/4
みりん 大さじ1
【B】
しょうゆ 大さじ1
塩 小さじ1/4
しょうが汁 小さじ1/2
【C】
みりん 大さじ2
しょうゆ 大さじ1
七味とうがらし 少々
●小麦粉・ごま油
◉270kcal ◉塩分2.3g ◉20分*
*高野豆腐を戻す時間、粗熱を取る時間は除く。
●つくり方
1 高野豆腐はたっぷりの湯(50~60℃)につけて落としぶたをし、袋の表示どおりに戻す。水をかえて押し洗いし、水けを絞る。
2 1を鍋に並べ入れ、【A】を加えて中火にかける。煮立ったら【B】を加えて弱めの中火にし、落としぶたをして10分間ほど煮る。汁けが少なくなったら火から下ろして粗熱を取り、汁けを軽く絞って半分に切る。
3 まな板にラップを敷いて牛肉を1枚ずつ広げ、小麦粉を薄くまぶして余分をはたく。2を1切れずつのせてクルリと巻く。
4 フライパンにごま油小さじ2を中火で熱し、3を巻き終わりを下にして並べ入れる。全体に焼き目をつけ、【C】を加えて煮立たせながらからめる。器に盛り、七味とうがらしをふる。
たれも残さずかけます。七味とうがらしをパラリ。
「とにかく自分自身が乾物好きなので、主役に、脇役に、ちょっとした味出しにと毎日何かしらの乾物を使って料理をしています。」というワタナベマキさん。
乾物は保存食のローリングストックとしてもおすすめなのです。
12種類以上の乾物で、和・洋・中・エスニックのレパートリーが、グーンと広がる『ワタナベマキのいまどき乾物料理』で乾物レシピを楽しんでくださいね。
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料理研究家。大学時代にデザインを学び、広告代理店勤務を経てグラフィックデザイナーに。2005年、勤務していたデザイン事務所でランチやケータリングを担い、料理の活動をスタートする。梅干しや乾物など、昔ながらの食材を使いながらも現代的でナチュラルな家庭料理が人気。NHK「きょうの料理」などのテレビ番組やラジオ、雑誌のほか、ウェブサイトやSNSでもレシピを発信し、オンラインの料理教室にも力を入れている。『ワタナベマキの梅料理』(NHK出版)ほか、著書も多数。