和食だけでなく幅広いジャンルの料理に使用されているしょうゆ。下ごしらえに、調理に、仕上げに、しょうゆをちょっと加えるだけで、料理がグンとおいしくなります。これってなぜだかご存じですか?
実は、そこには確かな科学的根拠があり、すべて理にかなったものなのです。
今回は、効果的にしょうゆを使いこなせるようになる、しょうゆのさまざまな効用をご紹介します。
しょうゆには、適度な塩分やアルコール、有機酸などが含まれているため、大腸菌などの増殖を止めたり、死滅させたりする効果があります。しょうゆ漬や佃煮などは、この効果を利用して、日持ちをよくしています。
たとえばこんなレシピ!
かつおのヅケ丼
あまったお刺身は、しょうゆ漬けに!かつお以外の魚でも応用できます。
しょうゆの中のアミノ酸と砂糖やミリンなどの糖分が加熱により反応を起こすと芳香物質ができて香ばしい香りが立ち、同時に美しい照りを出します。この効果を生かした料理が、おなじみの照り焼き、蒲焼き、焼き鳥などです。
たとえばこんなレシピ!
スペアリブのオレンジ風味
マーマレードジャムを使ったさわやかな一品です。
しょうゆの中のグルタミン酸と、かつお節の中のイノシン酸が働きあうと、深い旨味がつくりだされます。そばつゆや天つゆなどが、このよい例です。
たとえばこんなレシピ!
ほうれん草ときのこの和え物
かつお出汁としょうゆでおなじみのおいしさに。今が旬の菜の花でもアレンジできます。
●生臭みを消す消臭効果
しょうゆをつけて刺身を食べるのは、味だけでなく、しょうゆに生臭みを消す働きがあるからです。日本料理で食材を下ごしらえする時の「しょうゆ洗い」は、この効果を利用して、魚や肉の臭みを消しているのです。
●甘さを引き立てる対比効果
甘い煮豆の仕上げなどに少量のしょうゆを加えると甘味がいっそう引き立ちます。
●塩辛さを抑える抑制効果
浸かりすぎた漬物や塩鮭など、塩辛いものにしょうゆをたらすと、塩辛さが抑えられることがあります。
いかがでしたか?
前編「しょうゆの5つの種類と使い方編」も合わせて読んでくださいね。
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