新屋シェフのブイヤベース
本場フランスのブイヤベースにはたくさんの決まりがありますが、つくりやすくアレンジしました。
写真: 塩崎 聰
*全量
材料
(4~6人分)
- ・魚 (3~4種類合わせて) 2kg
- *たい、ほうぼう、めばる、あなご、かさご、あんこう、あいなめ、すずき、はたなど、磯や近海の魚。
- ・たまねぎ 1コ
- ・にんにく 1+1/2かけ
- ・セロリ (白い部分) 1+1/2本分
- ・リーキ (白い部分) 1本分
- *またはたまねぎ。
- ・フェンネル (白い部分) 1/2コ分
- ・ブーケガルニ 1束
- *セロリの葉(小)1 本分、パセリの茎1本、タイム少々、ローリエ1枚をリーキの緑の部分で包み、たこ糸で縛る。
- ・トマト 3コ
- ・サフラン 二つまみ
- ・アニス酒 50ml
- *アニス風味のリキュール。白ワインカップ1/4に八角(スターアニス)1/2コを1週間浸したもので代用できる。
- ・ルイユ カップ1+1/4
- *下準備参照。
- ・オリーブ油
- ・塩
- ・こしょう
- 【ルイユ】*つくりやすい分量
- ・にんにく 3かけ
- ・卵黄 2コ分
- ・岩塩 一つまみ
- *または塩。
- ・こしょう 二つまみ
- ・サフラン 一つまみ
- ・カイエンヌペッパー 一つまみ
- *チリペッパーでもよい。
- ・オリーブ油 カップ1+1/4
下ごしらえ・準備
ルイユをつくる
1 にんにくはごく細かいみじん切りにする(できない場合は、すりおろす)。にんにく、卵黄、岩塩、こしょう、サフラン、カイエンヌペッパーをボウルに入れる。
2 オリーブ油を少しずつ加えながら、泡立て器でよく混ぜ、もったりとしたマヨネーズ状にする。
! ポイント
ルイユは、ほうれんそうのソテーや、ゆで野菜などにつけてもおいしいですよ。冷蔵庫で2~3日間保存できます。
野菜の下ごしらえをする
3 たまねぎは縦半分に切り、横薄切りにする。にんにく、セロリ、リーキ、フェンネルも横薄切りにする。トマトはヘタを取り、皮付きのまま八つ割りにする。
魚の下ごしらえをする
4 魚は包丁でウロコをていねいに取り除き、料理ばさみで胸・腹・背などのヒレや尾を付け根から切る。
5 料理ばさみで腹をのどもとから排泄腔(はいせつこう)まで切り開き、内臓を出す。エラはつながっている部分を料理ばさみで切って除く。
6 血合いをきれいにする。竹ぐし3~4本を輪ゴムで束ね、中骨をこするようにするときれいに取れる。表面と腹の中を流水で洗い、水けをふく。
7 頭を切り、残りは3~4cm幅の筒切りにする。頭は包丁で縦半分に割り、2つから4つに切る。頭や尾などのアラを分けておく。
つくり方
鍋にオリーブ油カップ3+1/3を中火で熱し、たまねぎ、にんにくの各半量、セロリ、リーキを入れて炒め、塩・こしょう各少々をふる。
1がしんなりとしたら魚のアラを加えていため、火が通ったら、玉じゃくしなどでアラをつぶしながら野菜と炒め合わせ、アニス酒を加える。
アラをつぶすと、骨や身からうまみが出やすくなる。
熱い湯をかぶる程度に加え、沸騰したらアクをていねいに取る。火を弱めて20分間ほど煮る。
大きめのフライパンにオリーブ油大さじ1+2/3を中火で熱し、残りのたまねぎとにんにく、フェンネルを入れて炒める。塩・こしょう各少々をふり、しんなりとするまで炒める。
持ち手付きのざる(目の細かいもの)を4のフライパンの上にのせ、3を入れる。ざるに残った野菜や魚のアラを玉じゃくしの背で押してスープをこしとる。
香味野菜が吸ったスープも、ギュッと押して絞りとる。安定が悪くて心配なら、いったんボウルなどにスープをこし、フライパンに移してもよい。
5のスープにトマト、ブーケガルニ、サフラン、魚の身を加え、8分間ほど中火で煮て、魚に火を通す。
魚を取り出し、器に盛る。スープを目の細かいざるを通してこし、もう一度温めて塩で味を調え、魚とは別の器に盛る。
ブイヤベースはスープと魚を別の器に盛ります。たっぷりのルイユを添えて、魚につけたり、スープに溶いたりして、自由に食べてくださいね。トーストしたフランスパンを添えて、スープに浸しながら食べるのがおすすめ。
数種類の魚を使うことで、スープのうまみが複雑に。難しければ「たいの頭と、めばる、かさご」など、1種類はアラだけにしてもOK。ただし、赤身の魚や、青背の魚は向きません。
このレシピをつくった人
新屋 信幸さん
フランスで3年半の修業をする。静岡など各地で働いたのち、2001年3月、大阪・日本橋にフランス料理店を開く。カウンター席を主体とした店内はアットホームな雰囲気で、連日大人気。その後、東京や岡山のレストランの立ち上げから関わり、現在は香川で腕をふるっている。
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