おはぎ
小豆本来の味を生かして甘さを抑えた、上品な味わいの粒あんを使って、おはぎをつくります。
写真: 中村 あかね
*1コ分
*ご飯を炊く時間は除く。
材料
(約20コ分)
- ・小豆 300g
- ・グラニュー糖 300g
- ・もち米 300g
- ・塩
- ・水
つくり方
小豆は流水でよく洗って、水600mlとともに厚手の鍋に入れ、中火にかける。沸騰したら、差し水200mlを加える。再び沸騰したら、そのまま2分間煮て火を止め、ざるにあける。
差し水をすることで、豆の皮の間から水分が浸透しやすくなる。
鍋をきれいにし、水800mlを入れて小豆を戻し、強めの中火にかける。煮立ったら、そのつど差し水(水800mlを3~5回に分けて加えるくらいが目安)をしながら7~10分間アク出しをする。
湯が十分に赤く濁ったら、小豆をざるにあけ、流水でサッと洗う。再び鍋をきれいにし、水800mlを入れて小豆を戻し、強めの中火にかける。沸騰したら弱火にし、30~40分間煮る。
タンニンなど味にとっては余計なものがアクとして出てきて、目で見て十分わかるほど湯が赤く濁るのが、ざるにあける目安。
豆が軽く小躍りする程度の火加減で。この間、常に小豆に水がかぶっている状態になるよう、少しずつ差し水をする。
小豆をへらなどにとって煮え具合を確認し、抵抗なくつぶれる堅さになったら紙ぶたをして、ごく弱火で差し水をせずに30~40分間煮る。鍋を少しずつ傾けて、湯を捨てる。
紙ぶたをして、豆が踊らないように。火加減にも注意して煮る。
湯を捨てる時点で豆が煮くずれてしまったら、さらしのふきんをかけたざるにあけ、湯を捨てて、小豆を鍋に戻す。
グラニュー糖の半量を加え、強火にかける。へらでゆったりと練って、グラニュー糖がなじみ、水分が減ってきたら、残りのグラニュー糖を加えて練り上げる。最後に塩一つまみを加えて、火を止める。
へらですくって鍋に落とすと、山形になる状態が一瞬できるくらいのあんの堅さが、火を止める目安。少し柔らかいと感じるくらいでちょうどよい。
へらで少しずつすくって、バットにのせ、広げて冷ます。
広げるのは早く冷ますため。冷めたら容器に透き間なくつめて、冷蔵庫へ。
もち米は水でよく洗い、ざるにあけて水けをきり、炊飯器の内釜に入れる。水420mlを加えて3時間以上おく。塩小さじ1/3を加えてよく混ぜて溶かし、炊き上げる。
炊き上がったら、炊飯器の内釜ごと取り出して、すりこ木などで半つきにする。
もち米の粒が半分残る程度につぶす。「半殺しにする」ともいう。
もち米をさらしのふきんにとって、棒状にしてへらなどで等分にして丸める。
等分にしやすいように、あらかじめ棒状に形を整えておくとよい。
個数分を6のあんで包む。
あんとご飯を、3対2の割合にするのが目安。
手で包んでもよいが、ラップを使って包むと簡単。ラップに粒あんを直径約6cmの大きさに広げ、ご飯をのせ、絞るようにして包む(底の部分まであんが行き渡らなくてもよい)。
【おはぎメモ】
◆もち米の量◆
もち米は炊き上がると2倍強の分量になるので、もち米300gを使用した場合、仕上がりは約650gになる。
◆小豆の量◆
小豆を練り上げると3倍強の粒あんができる。小豆300gを使用した場合、仕上がりは約950gになる。
【粒あんの保存】
粒あんは、冷凍用の密封袋などに入れて保存することが可能。使うときは冷蔵庫などで自然解凍させる。
このレシピをつくった人
金塚 晴子さん
製菓学校で和菓子を学び、茶会や料亭の依頼菓子をつくるうちに、センスと味のよさが評判を呼ぶ。東京都内で和菓子教室を主宰。やさしくておいしい和菓子が評判を博している。
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