渋皮付きのゆで栗
鬼皮をむいた栗の実に貼りついているのが渋皮。栗のおいしさは、渋皮のほろ苦さがあってこそと思っているので、うちのゆで栗といえばこれ!小分けにして保存し、一年中楽しんでいます。
写真: 宮濱 祐美子
*全量
*全量
*栗を熱湯につけておく時間、脱気をする時間は除く。
材料
(つくりやすい分量)
- ・栗 1kg
- ・塩 大さじ1/2
- ・灰 大さじ5
- *「アク抜き用」などとして売られている。なければ重曹で代用(さらし袋に入れずに直接加える)してもよい。
つくり方
大きな鍋やボウルにたっぷりの熱湯を入れ、栗を約1時間つけておく。
熱湯につけておくと鬼皮が柔らかくなり、むきやすくなる。
灰はさらし袋に入れて口を縛る。
アクを抜くために灰を加えてゆでる。さらし袋の代わりに、市販の不織布のだしパックに灰を入れてもよい。
栗のくぼんだ側(ふくらんでいないほう)の、座(おしりのザラザラした部分)とツルツルした部分の境目に包丁を入れ、中心から頭に向かって鬼皮をむく。同様にしてすべての鬼皮をむく。
鍋に3の栗を入れてヒタヒタに水を注ぐ。塩と2(または重曹大さじ1+1/2を直接加える)を加え、強火にかける。沸騰したら弱火にし、約20分間煮て火を止める。
鍋の中で栗が踊らないよう、火加減に注意する。
4の鍋の湯をきる。栗の渋皮に残っている筋を指でそっと取り除き、きれいに洗う。
ざるに上げると栗が傷つくことがあるので、ふたをして鍋を傾けて湯をきる。
きれいに洗った鍋に栗を戻し入れ、再びヒタヒタに水を注ぎ、4で使用した灰(または重曹大さじ1+1/2)を加えて同様にゆでる(塩を加えるのは1回目だけ)。これをあと2回繰り返す。
水を注ぐときは、栗に直接当たらないように鍋肌からそっと入れる。最後にゆでるときだけ、灰(または重曹)は加えなくてよい。
◆つくる前に◆
栗を買ってきてすぐにつくらない場合は、一晩水につけておくのがおすすめ。中に虫がいる場合も水につけておくと外に出てくるので安心です。
◆栗の甘みが足りないときは◆
ゆで終わってから、ゆで汁にはちみつ大さじ6を加えて火を止める。ふたをしてそのまま一晩おいて味をなじませる(室温が高い場合は粗熱が取れたら冷蔵庫に入れる)。
※1歳未満の乳児には与えないでください。
◆脱気をして保存しましょう◆
煮沸消毒した清潔な保存瓶に、ゆで栗をゆで汁ごと入れる(一晩おいて冷めている場合は、人肌程度まで温めてから保存瓶に入れる)。ふたをゆるく閉める。鍋に入れ、瓶の高さの半分まで水を注ぎ、火にかける。沸騰したら、そのまま10分間ほど加熱して脱気する。熱いうちに布巾などを使ってふたをきつく閉め直し、粗熱が取れたら冷蔵庫などで保存する。
●保存
暗くて涼しい場所、または冷蔵庫で1年間。開封したら冷蔵庫で保存し、2~3日間で食べきる。
このレシピをつくった人
横山 タカ子さん
長野市在住。さまざまなメディアやイベントで季節の家庭料理を紹介するとともに、地元の食文化を広める活動にも尽力している。
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