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きょうの料理レシピ

梅干し

塩分は14%。つまずきがちなポイントを丁寧におさえた、初心者でも安心のつくり方。完熟梅を入手したらまずは塩漬けにして、梅酢を上げます。土用干しは、風に当てることで保存性を高め、実をふっくらさせる効果も。

梅干し

写真: 宮濱 祐美子

材料

(つくりやすい分量)

【塩漬け】
・完熟梅 1kg
・粗塩 140g
*梅の重量の14%。
・焼酎 (35度以上) 適量
【赤じそ漬け】*白梅干しにする場合は省略。
・赤じそ 正味300g
・粗塩 60g
*赤じその重量の20%。
・梅酢 カップ1/2

つくり方

塩漬け(6月上旬~下旬)
1

梅は水でサッと洗い、竹串でなり口のヘタを除く。かぶるくらいの水に6時間つけてアク抜きをする。布巾や紙タオルで水けを拭き、ざるに広げて乾かす。

2

焼酎をしみ込ませた布巾で梅を1コずつ拭く。同じく焼酎をしみ込ませた布巾で拭いたまな板にのせ、手で軽く押しながらコロコロと転がす。

! ポイント

転がすことで繊維が壊れ、梅酢が上がりやすくなる。

3

容器に塩の1/3量を入れ、梅と残りの塩を2回ずつに分けて交互に入れる。

4

表面を2枚重ねにしたラップで覆い、1kg(梅と同じ重量)のおもしをのせる。ふたをして直射日光の当たらない常温の場所に置き、1日1回容器を傾けてグルリと回し、梅酢を全体に行き渡らせる。

5

いちばん上の梅まで梅酢が上がったらおもしをはずす。

! ポイント

白梅干しにする場合は、次の赤じそ漬けの工程をとばして土用干しへ。
梅酢が上がらない時は、おもしを1.5倍(1.5kg)に増やし、容器をグルリと回す作業を毎日続ける。

赤じそ漬け(6月中旬~下旬)
6

赤じそは葉を摘み、たっぷりの水でよく洗ってざるに上げる。布巾や紙タオルで水けを拭き、ざるに広げて乾かす。

7

赤じそをボウルに入れ、塩の半量を加えてよくもむ。アクが出てきたら絞り、絞り汁は捨てる。残りの塩を加えてさらにもみ、絞って別のボウルに赤じそを取り出す。

8

梅酢を加えて全体になじませ、鮮やかに発色させる。

! ポイント

容器の梅酢は余分に取り分け、白梅酢として使ってもよい。

9

塩漬けした梅に梅酢ごと加える。ふたをして直射日光の当たらない常温の場所に、土用干しまでおく。

土用干し<1日目・2日目>(7月下旬~8月上旬)
10

梅をざるに間隔をあけて並べる。赤じそも好みで汁けをきってざるに取り出し、赤じそふりかけに。

11

風通しをよくするためにざるの下にバットなどを敷いて屋外に干す。朝7~9時に干しはじめ、午後3時ごろ取り込んで梅酢に戻す。2日目も同様にする。

! ポイント

風に当てることが重要なので、ベランダでもOK。台やいすの上に置いて高さを出すとよい。
梅が雨でぬれてしまった場合は、水けを紙タオルできれいに拭き取り、焼酎にくぐらせてから梅酢に戻す。

土用干し<3日目>(7月下旬~8月上旬)
12

1日目と同様に梅を干し、梅酢も容器ごと外に出して日光に当てる。そのまま一晩おいて夜露に当てる。

13

翌朝取り込み、梅は梅酢にサッとくぐらせてから保存容器に入れる。梅酢は消毒した保存瓶に入れて常温で保存する。

! ポイント

土用干しの途中で雨の予報の時は、3日間連続で干さなくてもOK。梅酢に漬けた状態で保存し、晴れた日に合計3日間干す。

全体備考

◆梅干し成功のポイント◆
1. 梅は塩漬けの前にしっかりと乾かす。
2. 梅を1コずつ焼酎で消毒してから塩をまぶす。
3. 2重のラップで空気に触れさせないようにする。
4. 1日1回容器を回して、梅酢を全体に行き渡らせる。
それでもかびが生えてしまった場合は、かびをきれいに取り除いて梅を取り出し、1コずつ焼酎で洗って梅酢に戻す。さらに梅の表面に焼酎をスプレーすればより安心。

◆容器とおもし、消毒について◆
3リットル入る、ホウロウ製の容器を使用。容器とふたは消毒する。おもしは梅と同じ重量(1kg)を用意し、焼酎(35度以上)や食品用アルコールをしみ込ませた布巾で拭く。
完成した梅干しは、酸に強いホウロウや陶製の容器に入れて、直射日光を避けて常温で保存する。

◆食べ頃◆
すぐに食べられるが、半年~1年間おくと、うまみが増しておいしい。

◆赤梅酢&白梅酢◆
一般的な穀物酢よりも酸味がまろやかで、梅の芳じゅんな香りがする。

◆白梅酢・赤梅酢・白梅干し・赤じそ漬けの赤じそ・梅干しをつかって◆
鶏手羽の梅酢煮
梅酢ポテトサラダ
はちみつ梅
赤じそふりかけ
梅醤(ウメジャン)
梅肉から揚げ

きょうの料理レシピ
2019/06/04 ワタナベマキの 初夏の手仕事

このレシピをつくった人

ワタナベ マキ

ワタナベ マキさん

グラフィックデザイナーを経て料理研究家に。母や祖母から伝えられた手仕事に現代的なセンスを取り入れた、温かみのあるナチュラルレシピが人気。

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