かぶら蒸し
ふたを開けると、雪原を思わせるかぶらのあん。その下には、紅色鮮やかな金目鯛が隠れています。手づくりする機会の少ない料理ですが、決して難しくはないので、冬の日のおもてなしにぜひつくってみてください。
写真: 工藤 雅夫
*1人分
*1人分
材料
(4人分)
- ・きんめだい (切り身) 2切れ(200g)
- ・ゆり根 1/2コ
- ・ぎんなん 8コ
- ・にんじん 40g
- ・生しいたけ 3枚
- 【A】
- ・だし カップ1/2
- ・みりん 大さじ2
- ・うす口しょうゆ 大さじ1
- 【B】
- ・かぶ 3コ(300g)
- ・卵白 1/2コ分
- 【銀あん】
- ・だし カップ1
- ・酒 小さじ1
- ・うす口しょうゆ 小さじ1/2
- ・塩 小さじ1/3強
- ・葛粉 大さじ1+1/2
- *またはかたくり粉。
- ・おろしわさび 少々
- ・塩 少々
つくり方
ゆり根はひげ根の部分を包丁の刃元でえぐり取る。1枚ずつはがして大きいものは半分に切る。水から2~3分間ゆで、ざるに上げる。
ぎんなんは包丁の背など(あれば専用の殻むき器)で殻を割る。小鍋に入れてヒタヒタの水と塩を加えて火にかける。穴あき玉じゃくしで転がして薄皮を除き、取り出す。
にんじんは3cm長さのせん切りにする。しいたけは湿らせて堅く絞った布巾でかさの汚れを拭き、軸を除いて薄切りにする。きんめだいは半分に切る。
浅めの平鍋に【A】を入れて煮立て、きんめだいを加える。色が変わってきたら、にんじんとしいたけを加えて2~3分間煮、ゆり根も加えてサッと火を通す。ぎんなんとともに耐熱の器に等分に盛る。
蒸す前に具材を煮て、あらかじめうすく下味をつけておく。複数の具材が混ざらないように煮ると(鍋割り)、盛りつけやすい。
【B】のかぶはすりおろす。別のボウルに卵白を溶き混ぜ、おろしたかぶに加えてスプーンでよく混ぜる。4の器に等分にかけ、蒸気の上がった蒸し器で強火で5~6分間蒸す。
蒸し器が小さければ2度に分けて蒸す。
小鍋に【銀あん】の材料を入れてよく混ぜ、弱火でゆっくりと火を通してとろみをつける。
でき上がりにあんをはることで口当たりよく、冷めにくくなる。
5に6を等分にかける。わさびをのせ、熱いうちにふたをして供する。
~あんで温かく~
塩やうす口しょうゆで色づかないように仕立てたあんは、キラキラと照りよいさまから「銀あん」と呼ばれる。濃い口しょうゆで色づけたあんは「べっこうあん」という。
このレシピをつくった人
鈴木 登紀子さん
(1924~2020)青森県生まれ。都内で料理教室を主宰。本格懐石から毎日の惣菜まで、味わい深く凛とした盛りつけの和食を伝える第一人者。テレビのバラエティー番組でも活躍。
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