炊きおこわ
新米の季節にはぜひお試しください。この炊きおこわは、蒸し器やせいろがなくても手軽に、短時間でつくれ、しかもおいしいと三拍子そろったレシピです。
写真: 工藤 雅夫
*1人分
*1人分
材料
(4~5人分)
- ・もち米 カップ3
- ・ささげ カップ1/2
- 【ごま塩】
- ・黒ごま 大さじ2
- ・塩 大さじ1
つくり方
もち米は水が澄むまでやさしく洗い、たっぷりの水に15~20分間浸す。
もち米はうるち米に比べて水分が多くもろいので、やさしく洗う。
ささげは水で洗って鍋に入れ、水カップ3を加えて強めの中火にかける。沸騰したらカップ1/2の差し水をし(びっくり水)、アクを取る。これを3回繰り返してゆでる。途中、豆が表面から顔を出しそうになったら水を足し、親指と小指でつまんで簡単につぶれるほどになったら火を止める。
豆と煮汁とに分ける。煮汁を玉じゃくしですくい上げ、うちわであおぎながら静かに注ぎ落とし、冷ます。
煮汁を空気に触れさせて酸化させると、ささげの紅色が鮮やかに発色する。
1のもち米の水けをきり、3の豆を加えて混ぜる。
文化鍋など厚手の鍋に移し、ささげの煮汁を加える。米の表面の4~5mm上まで水を足し、全体を混ぜる。ふたをして強火にかけ、6分間炊く。ごく弱火にしてさらに13~14分間炊き、火を止めて10分間蒸らす。
しゃもじを鍋肌に沿って一周させ、ぬれ布巾で湿らせておいた盤台に鍋から一気にあける。あおぎながらふんわりと混ぜ、つやを出す。
盤台にあけることで余分な湯気がとび、木が水分を吸うのでべたつかない。なければボウルでも。
【ごま塩】をつくる。小鍋に塩を入れて弱火にかけ、サラサラになるまでいって黒ごまと混ぜ合わせる。おこわを器に盛り、【ごま塩】適量をふる。
【おこわにはささげを】
小豆は加熱すると皮が破れやすく、「切腹」を思わせることから、ハレの日のおこわにはささげを使うことが多い。
このレシピをつくった人
鈴木 登紀子さん
(1924~2020)青森県生まれ。都内で料理教室を主宰。本格懐石から毎日の惣菜まで、味わい深く凛とした盛りつけの和食を伝える第一人者。テレビのバラエティー番組でも活躍。
つくったコメント