さんまの辛煮
さんまの腹ワタはそのままに、ブツ切りをまずは酢で、次にしょうゆで煮て、二度煮します。じっくり煮る伝統の調理法は、魚の旨味(うまみ )、ワタの苦み、酢としょうゆをひとつにして、深く澄んだ味に仕上げます。
写真: 澤井 秀夫
*1人分
*1人分
*粗熱を取る時間は除く。
材料
(4人分)
- ・さんま (大) 4匹(800g)
- ・しょうが 80g
- 【煮汁】
- ・酢 カップ1
- ・水 カップ1
- ・酒 カップ1
- ・しょうゆ 70ml
つくり方
しょうがは洗って皮付きのまません切りにする。鍋底に半量を広げ入れる。
さんまは、包丁をなでるように動かして細かいウロコを取り、流水で洗って、水けを拭き取る。胸ビレの後ろに包丁を入れて頭を切り落とす。
まな板に紙を敷いて、尾から頭に向かって包丁の刃を動かしてウロコをこそげ取り、頭を切り落とす。
2を2cm幅の筒切りにし、1の鍋に切り口を上にして並べ入れる。
内臓もおいしいのでそのまま筒切りにし、順次、断面が広いほうを上にして入れていく。
3に残りのしょうがを散らし、【煮汁】の酢と水を注ぎ入れて強火にかける。アクを取って落としぶたをし、弱火で【煮汁】がほとんどなくなるまで、1時間ほど煮る。
4に【煮汁】の酒としょうゆを加え、再び落としぶたをして、弱火で【煮汁】がなくなるまで、様子を見ながら1時間ほど時間をかけてじっくり煮る。
【煮汁】が少なくなればごく弱火にし、焦がさないように注意する。
鍋ごと冷まし、粗熱が取れてから、1切れずつざるに上げて冷まし、完全に【煮汁】をきる。
煮上がってすぐにさわると、柔らかいのでくずれやすい。残ったものは完全に【煮汁】をきり、保存容器に入れて、冷蔵庫で保管。4~5日間は楽しめる。取り出すときは清潔な箸を使うこと。
このレシピをつくった人
土井 善晴さん
おいしいもの研究所代表。長年にわたる多様な食の経験から、和食文化の伝統を踏まえた一汁一菜を提案。新しい発想で料理を楽しくするきっかけをつくったと評価され、2022年度 文化庁長官表彰に選ばれる。各大学にて教授、講師も務める。
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