いり鶏
いり鶏なら一つ鍋で手軽にできます。炒めてから熱湯を回しかける、これが翌日以降もおいしくいただく裏技です。
写真: 佐伯 義勝
*1人分
*干ししいたけを戻す時間は除く。
材料
(4~6人分)
- ・干ししいたけ 10枚
- ・里芋 10コ
- ・にんじん 150g
- ・ゆでたけのこ 100g
- ・れんこん 100g
- ・ごぼう 100g
- ・こんにゃく 1枚(300g)
- ・鶏もも肉 1枚(250g)
- ・だし カップ3+1/2
- 【A】
- ・酒 大さじ3
- ・砂糖 大さじ6
- ・みりん 大さじ3
- ・しょうゆ 大さじ5
- ・絹さや 適量
- ・酢 適量
- ・サラダ油
つくり方
干ししいたけは水で戻す。肉厚のものなら一晩かけて戻し、堅く絞って軸を切り落とす。裏に隠し包丁を1本入れる。
里芋は上下を切り落とし、皮を下から上に六面になるようにむいて水に放す。サッと洗って鍋に入れ、たっぷりの水を加えてゆでる。煮立ちを待って吹きこぼれないうちにゆで湯を捨て、流水で洗う。このゆでこぼしをあと2回繰り返し、ざるに上げる。
里芋のゆでこぼしは3回。ぬめりがしっかり取れる。
にんじんは皮をむき、乱切りにして水に放す。ゆでたけのこは縦2つに切って乱切りにする。れんこんは皮を厚めにむいて乱切りにし、酢水に放す。ごぼうはたわしで皮をこすり洗いし、乱切りにして酢水に放す。水の色が変わったら、ゆでたけのこ、れんこんとともに流水で洗い、ざるに上げる。にんじんもざるに上げる。
こんにゃくは水からゆで、沸騰してから5分間で火を止め、水にさらす。味の含みをよくするために、一口大にちぎる。
鶏もも肉は周りの脂を取り除いて2等分に切り、それぞれ6~7切れの薄いそぎ切りにする。鍋にサラダ油大さじ1を熱し、鍋底をぬれぶきんにあてて冷ます。鶏肉を入れて火に戻し、色が変わるまで中火で軽く炒めてざるに上げる。
鍋底を冷やすと肉がくっつかない。
5の鍋にサラダ油大さじ2を熱し、2~4を順に入れて強火で炒める。1も加え、全体に油がなじんだら5のざるに上げ、たっぷりの熱湯を回しかける。
炒めたあと熱湯をかけると、コクがありながらもすっきりと煮上がり、翌日に脂が固まることもない。
鍋にだしを入れ、煮立ったら【A】、5の鶏肉を加えて2~3分間煮て取り出す。続いて6を入れ、強火でアクを取りながら煮る。煮汁が1/3ほどになったら鶏肉を戻し、落としぶたをしてしばらく煮る。途中、鍋を揺すって具の上下を入れ替え、煮汁を全体に回す(鍋返し)。
鶏肉のうまみが煮汁に出たところで取り出し、最後に再び加える。こうすると肉も堅くならない。
煮汁がほぼなくなったらバットにあける。器に盛り、サッとゆでた絹さやを飾る。
このレシピをつくった人
鈴木 登紀子さん
(1924~2020)青森県生まれ。都内で料理教室を主宰。本格懐石から毎日の惣菜まで、味わい深く凛とした盛りつけの和食を伝える第一人者。テレビのバラエティー番組でも活躍。
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