ローストビーフ
フライパンで手軽につくるローストビーフ。常温に戻す、各面を焼く、休ませるの3ステップが成功の鍵です!
写真: 野口 健志
*全量
*牛肉を常温に戻す時間は除く。
材料
(つくりやすい分量)
- ・牛もも肉 (塊) 300~350g
- ・クレソン 1ワ
- ・サラダ油 小さじ1
- ・塩
- ・こしょう 少々
つくり方
牛肉は調理する1~2時間前に冷蔵庫から出し、バットなどに移して常温に戻す。
【冷蔵庫から出してすぐに焼くのは×!!】
肉が冷たいうちに焼き始めると、外側が焼けても中は冷たいままに。焼く時間が長くなって表面が焦げてしまう。全体にじんわり火を通すために、肉は常温に戻すことが基本の基本。
フライパンにサラダ油を中火で熱し、牛肉を入れて弱めの中火で焼く。焼き色がついたら返し、各面をしっかり焼く。両端の小さい面も焼く。合計で10~15分間を目安にし、全体に均等に焼き色をつけ火を通す。肉を取り出してバットに入れ、全体に塩小さじ2/3、こしょう少々をふる。
【肉をコロコロ転がしながら焼くのは×!!】
肉の色が白っぽく変わったくらいで返したり、コロコロと転がしながら焼くと、焼きムラの原因に。6面をしっかり焼いて均等に火を通す。
アルミ箔(はく)などでバットごとふんわりと覆い、そのまま約10分間おいて休ませる。
【焼いた肉をすぐに切るのは×!!】
焼いた肉をすぐに切ると、切り口から肉汁が流れ出る。肉汁にはうまみがいっぱい。少し休ませると肉汁が落ち着いてくるので、冷めないようアルミ箔をかぶせ、休ませるとしっとり仕上がる。
繊維方向を横にして置き、端から薄めに切る。斜めにねかせるように包丁を入れてそぎ切りにすると面積が広くなる。
【繊維に沿って切るのは×!!】
1切れを大きくしようと肉の繊維に沿って切ると堅くて食べにくい。繊維を断つように切ると柔らかくなる。小さめの塊肉は、斜めにそぎ切りにして断面を大きくするとよい。
器に盛り、クレソンを飾る。好みで塩少々をふって食べる。
※肉の火の通りが十分でない場合は、さらに加熱してください。
~使ってみよう!~
◎牛もも肉(塊)◎
もも肉は後ろ足の付け根から尻にかけての肉。ローストビーフに向くのは、内ももと呼ばれる部分で、脂肪が少なく、柔らかい。フライパンでつくるときは小さめのものがよく、300~350gのものが手ごろ。
◆塊肉を焼くときは、トングが便利◆
厚みのある肉は菜箸では返しにくいもの。先端がへら状のトングなら、はさみやすく、すべりにくい。ばね付きタイプは力を入れずに使えるので大きめの肉を焼くときに重宝する。表面加工のフライパンを使うときは、先端の部分が熱に強いシリコン製のものを選ぶとよい。
このレシピをつくった人
脇 雅世さん
約10年フランスに滞在し、パリの料理学校やレストランで料理を習得。帰国後はテレビや雑誌でフレンチのエスプリをベースにしたレシピを提案している。料理のジャンルは和洋中からお菓子まで。神楽坂で主宰する料理教室は35年以上続いている。2014年フランス政府より農事功労章を受勲。
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