玄米スープ
玄米を梅干しと昆布とともに煮出した玄米スープは、余分なものをそぎ落とした果てにたどり着いた、まさに究極の養生スープ。習慣として飲んで、寒さに打ち勝つ体をつくりましょう。
写真: 小林 庸浩
*全量
材料
(カップ4弱分)
- 【玄米を炒(い)る】
- ・玄米 カップ2(300g)
- *つくりやすい分量。
- 【玄米を炊く】
- ・玄米 (炒ったもの) 80g
- ・昆布 (5cm四方) 2~3枚
- ・梅干し 1コ
- *梅干しの種3コでもよい。
つくり方
玄米は水で洗い、ボウルに入れる。たっぷりの水を注いで30分間浸して、ざるに上げて6時間ほどおく。
厚手で油けのない平鍋を用意する。火力全開を10とすると7の火にかけ、鍋を温めてから、玄米を入れる。
最初は割合と強い火にかけ、玄米を炒りましょう。
玄米全体を木べらで動かしながら5~10分間ほど炒ると、玄米が小麦色になり、はぜる音が聞こえてくる。火力全開を10とすると3~4の火に弱め、玄米を炒る。
はぜさせるのは玄米の中のでんぷん質を表に出すため。でんぷん質を表に出し、栄養分をよりスープに煮出すのです。玄米がはぜ始め、ピチピチとした音を聞くのはよいものですよ。
たえず木べらを動かしながら炒り、色づかせる。
香りと音に集中しながら、へらをあきれるほど絶え間なく動かす。何度もつくって、この感覚をわがものとしてください。
20分間ほど炒ったら紙の上にあけて粗熱を取る。
瓶などに入れて常温で1週間ほど保存可能。それ以上は油臭さが出てくる。
ホウロウのポットなどに、炒った玄米、昆布、梅干し、水カップ5を入れ、ふたをして中火にかける。
対流すると栄養分が抽出しやすいので、鍋ではなくポットを使う。
煮立ったらふたをずらし、弱火にする。フツフツと30分間ほど炊き、味をみてこす。
このレシピをつくった人
辰巳 芳子さん
1924年生まれ。料理研究家の草分けだった母、浜子氏のもとで家庭料理を学ぶ一方、西洋料理の研さんも重ねる。父親の介護を通じてスープに開眼。高齢者へのスープサービスにも力を注ぎ、鎌倉の自宅などでスープ教室を主宰している。食育も実践し、児童が種をまき、育て、食べる「大豆100粒運動」を提唱し、広めている。
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