お手軽ぬか漬け
初心者でも安心の、少量漬けを紹介します。毎日混ぜるのも、小さめの保存容器なら手軽。常にぬか床を味見して、おいしいと思う状態を保つようにすると、野菜も上手に漬かりますよ。
写真: 浮田 輝雄
材料
(つくりやすい分量)
- 【ぬか床】
- ・生ぬか 500g
- ・水 カップ2+1/2(500ml)
- ・塩 (生ぬかの13%) 65g
- ・昆布 (10×5cm) 2枚
- ・赤とうがらし 2本
- ・捨て漬け用の野菜 適量
- ・干ししいたけ 1枚
下ごしらえ・準備
【本漬け】の野菜の下ごしらえ
1 【きゅうり】
切らずにそのまま。
【みょうが】
切らずにそのまま。
【かぶ】
皮をむいて、漬けやすい大きさに切る。
【パプリカ】
ヘタと種を除き、漬けやすい大きさに切る。
【なす】
ヘタを取り、縦半分に切る。
【すいかの皮】
漬けやすい大きさに切り、外側の皮をむく。
つくり方
分量の水を沸かして粗熱を取り、塩を加える。よく混ぜて溶かし、塩水をつくる。
生ぬかに1の塩水の2/3量程度を加えて、なじませるように手で混ぜる。
様子を見ながら残りの塩水を加えて混ぜる。全体に水分が回り、しっとりするくらいでよい。
次の捨て漬けで野菜の水分が加わるので、ここでは堅めにとどめる。
容器に移し、昆布と赤とうがらしを埋め込む。
捨て漬け用のキャベツでぬかを包み、押し込むように埋める。大根の葉の間にもぬかをよくまぶし、大根の皮とともにぬかに完全に埋める。
表面を平らにならし、容器の周りのぬかを、湿らせた紙タオルで拭き取る。ふたをして、暗くて涼しい場所で漬ける。
周囲にぬかが残っていると雑菌の繁殖につながるので、常にきれいに拭いておくこと。
1日2回、朝晩底から大きく混ぜる。これを4~5日間続ける。
空気が入り、野菜の水分が加わることでおいしいぬか床になる。
捨て漬け用の野菜を取り出し、ぬかをこそげるようにして落とす。干ししいたけを加える。
ここでは3のぬか床よりも、水けを含んだぽってりとした状態になっているとよい。
野菜に薄く塩をすり込む(それぞれの野菜の準備は下ごしらえ参照)。
野菜をぬかに押し込むようにして、完全に埋める。
表面を平らにならし、容器の周りのぬかを湿らせた紙タオルできれいに拭き取る。ふたをして、暗くて涼しい場所で、半日~1日間漬ける。
一般的に温度が高いと早く漬かる。気温、置き場所、野菜の種類や大きさによって漬かり具合が変わってくるので、食べながら好みで調節する。
野菜を取り出し、ぬかを軽く落とす。サッと洗って、好みの大きさに切る。
このとき、野菜の水分をぬかの上で絞らないようにする。
【準備するもの】
捨て漬け用の野菜は、キャベツの外葉、大根の葉、大根の皮など、くず野菜でよい。
【漬ける容器】
ここでは21cm×17cm×高さ7.5cmで容量約2.5リットルのステンレスのふた付き保存容器を使用。陶製やホウロウでもよいが、塩分に弱い鉄製やアルミ製の容器は避ける。
【毎日必ず混ぜる】
気温が20℃以下の場合は、1日1回混ぜる。ただし、梅雨時や夏場(気温が20℃以上)は、1日2回、朝晩混ぜること。空気に触れることで、ぬかが発酵し、酵母や乳酸菌のバランスがよくなる。また空気に触れている表面がかびやすいため、混ぜることでかびを防ぐことができる。
【水けは厳禁】
ぬかの表面からジワジワと水が出てくる場合は、紙タオルをぬかの上にのせ、水けを吸わせ、そのままかぶせておく(水けがかなり多い場合は、足しぬかをするとよい)。
このレシピをつくった人
大原 千鶴さん
京都・花背の名料亭で生まれ、里山の自然に親しみながら和食の心得や美意識を育む。料理研究家、また二男一女の母として培った、家庭的かつ美しい料理に定評がある。
つくったコメント