あずきもち
韓国で「パッシルトク」と呼ばれる定番のお菓子。甘さがごく控えめで、小豆の素朴な風味を楽しみます。甘い飲み物といっしょにどうぞ。
写真: 対馬 一次
*全量
材料
(13cm角のせいろ1コ分)
- ・小豆 カップ1/2弱
- ・塩 小さじ1/3
- 【もち生地】
- ・白玉粉 カップ1/2強
- ・上新粉 カップ1/2強
- ・塩 小さじ1/3
- ・水 カップ1/3
- ・きび砂糖 大さじ1+1/2
- *使うと甘みがまろやかになる。なければ普通の砂糖でよい
下ごしらえ・準備
道具の準備
1 加熱調理用の紙を、せいろの大きさに合わせて切って敷いておく。蒸したときにこびりつきがなく、取り出すのも洗うのも簡単。
つくり方
小豆は水で洗ってなべに入れ、水適宜を加えて火にかける。沸騰して、湯が小豆色に変わってきたら、いったん湯を捨てる。
なべに新しい水カップ2を入れ、小豆が柔らかくなるまで、20~30分間ゆでる。
一粒つまんでみて、小豆が柔らかくなっていたら、強火にして水けをとばす。なべを揺すって焦げつかないように注意し、水けがほとんどなくなったら火を止める。
ゆで汁に小豆のうまみが出ているので、ゆで汁は捨てずに煮詰めてうまみを凝縮させること。
3に塩を加え、玉じゃくしなどを使って、小豆をザックリとつぶしていく。
半分くらいつぶれたら、バットなどに広げて、時々軽く揺すりながら粗熱を取る。粗熱が取れると、塊が下の写真のようにパラッとした質感に変化してくる。
この状態でラップで包んで3週間くらいは冷凍保存が可能。使うときは自然解凍する。
ボウルに白玉粉と上新粉、塩を入れ、分量の水を加える。手の甲を使って、軽く押すようにしながら全体をよくかき混ぜる。
全体がしっとりとしてきたら、生地の堅さを調節する。片手で軽く一握りつかんでみたときに指の跡が残り、そのまま親指で力を加えたらホロリとくずれるくらいの堅さが目安。
水の分量は粉の状態や天候などによって左右される。水カップ1/3を加えたあとは、徐々に加えながら堅さを調節する。
目の粗いざるなどで手の甲で軽く押しながらこして、生地に空気を含ませる。
きび砂糖を加えて混ぜ、もう一度ざるなどでこして、生地に十分な空気を含ませる。
加熱調理用の紙を敷いたせいろに5の小豆の半量を入れる。押さえつけないでふんわりと入れるようにする。
9の【もち生地】を上からふんわりと重ね、軽く揺すって表面を平らにならす。
さらに上から、残りの小豆をパラパラとふりかけるようにして表面全体に均一に重ねる。
12を蒸気の上がった蒸し器に入れ、上からぬれぶきんをかぶせ、ふたをしないまま2~3分間強火で蒸す。
ふきんをかけたまま、ふたをして中火にし、さらに約25分間蒸す。せいろの端のほうに竹ぐしを刺し、【もち生地】がついてこなければ、蒸し上がり。火を止めてふたをし、5分間ほど蒸らす。
せいろから取り出して粗熱を取り、食べやすい大きさに切り分ける。
冷めてから1食分ずつラップでしっかりと包めば、3週間は冷凍保存が可能。食べるときは自然解凍する。
3つのポイント
1.小豆はパラパラに
小豆は、ゆで汁がなくなるまで煮詰めた段階で、すでに少し煮崩れています。
これを半つぶしにして粗熱を取ると、水けがとんでパラパラに仕上がります。
このパラパラ感が独特の食感を生むとともに、蒸したときの蒸気の通りも良くするのです。
2.もち生地はしっとりと
粉には適量の水分を均一に行き渡らせましょう、つくり方7の目安どおりの堅さになるように少しずつ調節を。
水の量が足りなかったり、均一でなかったりすると、蒸したときにむらができやすいので注意しましょう。
3.重ねるときはふんわりと
小豆ともち生地を3層に重ねるので、むらなく仕上げるためには全体に均一に蒸気を通すことが肝心。
せいろに小豆ともち生地を重ねるときは、あくまでふんわりと。決して押さえつけてはいけません。
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このレシピをつくった人
金 裕美さん
韓国宮廷料理の人間国宝のもとで料理を学ぶ。韓国家庭料理から宮廷料理まで幅広い本場の味を、日本の家庭でもつくりやすいレシピで紹介している。大阪府八尾市で料理教室を主宰。
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