ぶり大根
ぶりのおいしさが丸ごと味わえる定番料理です。ぶりと大根を別々に煮ることで、それぞれのおいしさが際立ちます。ポイントは、丁寧な下処理をすること!
写真: 蛭子 真
*1人分
材料
(2人分)
- ・大根 400g
- 【A】
- ・八方だし カップ3
- ・みりん 大さじ2
- ・うす口しょうゆ 小さじ1
- ・塩 二つまみ
- ・ぶりのアラ 500g
- 【B】
- ・水 カップ2
- ・酒 カップ1/2
- ・砂糖 大さじ3
- ・しょうゆ 大さじ3
- ・うす口しょうゆ 大さじ1
- ・粉ざんしょう 適量
下ごしらえ・準備
八方だしのつくり方(つくりやすい分量)
1 鍋に水2リットル、昆布10g、削り節(かつお)30g、酒カップ1/2、みりんカップ1/4を入れて強火にかける。沸騰してきたらアクを取り、中火で約10分間煮立たせてアルコール分をとばす。
2 こし器に不織布の紙タオルを敷いて1をこし、よく絞る。
つくり方
大根は3cm厚さの輪切りにする。厚めに皮をむき、半月形に切ってから面取りをする。
鍋に【A】の八方だしと大根を入れて強火にかける。沸騰したら火を弱め、スッと竹串が通るまで炊く。
【A】の残りの調味料を入れ、10分間煮含ませる。
ぶりのアラは大きめに切る。湯を沸かし、アラを1切れずつ入れ、表面が白くなったら取り出して水に移す。水の中で丁寧に掃除をし、汚れを取り除く(霜降り)。
別の鍋にアラを重ならないように並べ、【B】の水と酒を入れる。強めの中火にかけ、最初に出てくるアクをしっかり取り除く。
中火にし、アルミ箔(はく)に穴を開けて落としぶたにして、7~8分間炊く。
アルミ箔を取り、【B】の残りの調味料を加え、煮汁が半量になるまで中火で煮詰める。
アラを端に寄せ、3の大根と煮汁を全量入れる。中火で5~6分間、味をなじませるように煮る。器に盛り、粉ざんしょうをふる。
《魚のくせの取り方》
魚のくせを取るには“霜降り”が効果的。今回の「ぶり大根」でいえば、アラを1切れずつ熱湯に入れ、表面が白っぽくなったら流水か氷水につけ、丁寧に掃除をします。魚のウロコや血合い、雑菌、ぬめりなど、くせの原因の大半を取り除くことができます。そして、ここでの掃除が煮たときのアクの出方につながります。煮始めて最初のアクが最も強いので、しっかり取り除かなくてはいけませんが、掃除が行き届いていればアクの出方も少なくてすみます。
さらに、水は硬水を、また、霜降り前の熱湯に“にがり”を数滴入れる方法もあります。しかし、魚のくせやアクもうまみの一つ。丁寧な処理は大切ですが、取りすぎないことも大切です。
このレシピをつくった人
髙橋 義弘さん
一子相伝の卵料理を名物とする創業400年の京都老舗料亭の若主人。代々の味を守りつつ、現代的な日本料理にも積極的に取り組んでいる。
つくったコメント