ジューシーチキンカツ
淡泊でパサつきがちな鶏むね肉を、ジューシーなフライに仕上げます!生のトマトとケチャップを混ぜたダブルトマトソースを添えて召し上がれ。
写真: 吉田 篤史
*1人分
*肉を室温に戻す時間は除く。
材料
(2人分)
- ・鶏むね肉 1枚(250g)
- 【A】
- ・卵 1コ
- ・サラダ油 大さじ1
- ・塩 小さじ1/3
- ・こしょう 少々
- ・生パン粉 適量
- *乾燥パン粉を霧吹きで軽く湿らせてもよい。
- 【ダブルトマトソース】
- ・トマト 1コ(100g)
- 【B】
- ・トマトケチャップ 大さじ2
- ・中濃ソース 小さじ1
- *ウスターソース、豚カツ用ソースでもよい。
- ・小麦粉
- ・揚げ油
つくり方
鶏肉は皮を除いて余分な脂肪を切り取り、2等分のそぎ切りにする。
皮のついていた側の繊維に、格子状に切り目を入れ、5~10分間ほどおいて室温に戻す。
中まで均一に火を通すためには、揚げる前に室温に戻すことが大切。皮の下の繊維の強い部分は、加熱すると縮みやすいので、切り目を入れておくと口当たりがよくなる。
ボウルに【A】を入れてよく混ぜ、卵液をつくる。
肉に直接下味をつけると、肉から水分が出て衣がベタつき、扱いにくくなるので、卵液に濃いめの味つけをして肉全体になじませる。また、卵液に油を加えておくことで肉の周りに油の膜ができ、衣の内部の温度が上がってカラリと揚げられるという効果も。
2の肉に小麦粉を薄くまぶして余分な粉をはたく。3にくぐらせ、パン粉をたっぷりとつけ、余分をはたかずに3~5分間おいて衣を落ち着かせる。
カツの衣には生パン粉がおすすめ。揚げ油に入れたとき、パン粉に含まれる水分が勢いよく出ることで、衣がカリッと立つ。パン粉は余っても冷凍保存できるので、大きいボウルなどにたっぷり用意して。
揚げ油を中火にかけて170℃に熱し、4のパン粉を軽くはたいて入れる。勢いよく立っていた泡が少しおさまるまで待ち、肉を少し泳がせるようにして揚げる。
揚げ始めの油温は、パン粉を少し入れてみてすぐに泡が立つくらい。衣をつけた肉を入れると、最初は勢いよく泡立って素材が見えなくなりますが、そのまましばらく待ち、姿が見えてきたらトングなどを使って軽く泳がせます。
やや火を強めて上下を返し、泡が小さくなってパチパチという音がしてきたら、肉汁がこれ以上出ないうちに手早く取り出して油をきる。
後半は少し火を強めてカラリと揚げる。金属音のようなパチパチという堅い音は、素材から水けが出始めている合図。引き上げたとき、肉に保たれた水分が空気に触れて「ジュッ!」という音が出れば完璧。
4~5分間そのままおいて熱を全体に行き渡らせる。その間に、【ダブルトマトソース】をつくる。トマトのヘタをくりぬいて1cm角に切り、【B】を加えて混ぜる。
バットに網をのせて紙タオルを敷いた上に並べるか、立てかけるようにして油をきるのがベスト。すぐに切らずにしばらくおき、肉汁を落ち着かせながら熱を全体に回して仕上げる。
肉を食べやすく切って器に盛り、【ダブルトマトソース】をかける。
【ここをマスター】
・中まで均一に熱を伝えるため、肉は室温に戻す。
・衣の卵液には、塩と油で濃いめに味をつける。
・油の泡を見、音を聞くべし。揚げすぎには要注意。
→豚カツなどでも同様に。
このレシピをつくった人
脇 雅世さん
約10年フランスに滞在し、パリの料理学校やレストランで料理を習得。帰国後はテレビや雑誌でフレンチのエスプリをベースにしたレシピを提案している。料理のジャンルは和洋中からお菓子まで。神楽坂で主宰する料理教室は35年以上続いている。2014年フランス政府より農事功労章を受勲。
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