ぬか漬け
手作りのぬか漬けは、市販のものとは一味違います!自分で漬ければ愛着もひとしおです。
写真: 鈴木 雅也
料理
久田 雅隆
材料
(つくりやすい分量)
- ・米ぬか (生) 1kg
- ・塩 250~300g
- *常温なら250g、冷蔵庫に入れる場合は300gが目安
- ・煮きり酒 1リットル
- *なべに酒と水(ミネラルウォーター)を同量で合わせて火にかけ、約10分間軽く沸騰させて火を止め、完全に冷ましたもの。酒・水各カップ3ぐらいで火にかけるとよい
- ・ビール 500ml
- ・パン粉 50g
- ・赤とうがらし (ヘタと種を除く) 3本
- ・昆布茶 大さじ1
- ・昆布 (5cm×20cm) 2枚
- ・捨て漬け用の野菜 適宜
- *かぶの葉、キャベツなど
- ・好みの野菜 適宜
- *本漬け用
- ・塩 適宜
- *本漬け用
つくり方
大きめのボウルにぬかを入れ、中央を少しあけて塩を入れる。そこに完全に冷ました煮きり酒を少しずつ加える。
塩を溶かすようにしながらぬかと混ぜ合わせ、煮きり酒を何回かに分けて加えてそのつど混ぜ、全体に水分が行き渡るまでよく混ぜ合わせる。
ビールを2~3回に分けて加え、よく混ぜ合わせる。手で握って固まるくらい(みそぐらいの堅さ)になればよい。
パン粉、赤とうがらし、昆布茶を加え、なじむまでよく混ぜ合わせる。
漬ける容器に4を少し入れて左右に昆布を差し込み、残りのぬかをすべて入れる。
かぶの葉、キャベツなどを束にしてぬかの真ん中に埋め込む。
表面をならす。ふたをして(この期間は密封せず少し空気が入るくらいに)、暗く涼しい場所で保存する。捨て漬け期間は発酵を促すため、冷蔵庫には入れないほうがよい。
このあと10日間ぬか床を熟成させる。熟成期間中は、朝夕1日2回空気を入れるようによくかき混ぜること。捨て漬けの野菜は1~2日ごとに取り替えるとよい。
この下処理は小さくて漬かりやすい野菜を除いてほぼすべての野菜に。塩をまぶすことによって表面がぬかとなじみやすくなり、漬かりやすくなる。きゅうりなどは堅い端の部分を切り落としてなり口側の半分をしま目にむき、塩をまぶす。複数の野菜をボウルなどに入れ、塩をふってあおり、全体にまぶしつけてもよい。
みょうがなど、小さいものは散らばらないようにネットなどに入れて漬けるとよい。この場合は塩をせず、縦半分に切ってネットに入れ、ぬかに埋め込む。
うど、山ごぼう、れんこんなど、アクの強いものは皮をむいて酢水につけ、水けをふき取ってから漬けるとよい。
しょうがなど香りが強いものは、熱湯にくぐらせてから漬けると香りがやわらかくなり、ぬかの味もしみこみやすくなる。
かぶは皮つきのまま茎を2cmほど残して葉を落とし、茎の周りの汚れた皮は削り取る。実のほうに縦半分に包丁を入れ、茎に達するぎりぎりのところまで切り目を入れる。
にんじん(写真は京にんじん)は、皮つきのまま5cm長さに切り、縦半分に切る。さらに中心に3mmほど切り目を入れる。
なすはヘタのとげの部分を取り除き、ヘタの部分を残して縦半分に切り目を入れる。
切り目を入れたらそこにぬかをはさんでからぬか床に入れるとまんべんなく漬かる。
ぬか床は毎日1~2回、空気が入るようによくかき混ぜるとおいしさが増す。冷蔵庫に入れる容器などは小さくて混ぜにくいので、大きめのボウルに移してから混ぜたほうがよい。
混ぜた後は容器に戻し、容器やふたの周りのぬかはきれいにふき取り(縁の汚れはかびのもと)、表面は平らにしておくこと。
旅行などで長期間ぬか床の手入れができない場合は、ぬか床の表面に粗塩を敷き詰めておくとよい。再開するときは、表面の塩とぬか床上部を取り除いてから漬ける。
《漬ける容器》
乳酸菌が出るため、鉄やアルミ製は避け、ホウロウ、陶製などいずれもふたつきのものを用意しましょう。ぬか1kgに対し、3.5~4リットルの容器が目安。マンションなどの場合は、冷蔵庫(できれば野菜室)に入れて管理したほうが一定の温度に保てます。その場合は、長方形などの軽くて場所をとらない容器がおすすめです。
《ぬか床をつくる》
生ぬかと塩の分量はおよそ4対1。塩分を控えすぎると発酵がすすんで調整が難しくなるので、この割合を覚えておいてください。あとは煮きり酒とビールでうまみと発酵を促すのがポイント。煮きり酒は完全に冷ましてから加えれば、いたむ心配はありません。
《本漬け》
ぬかが発酵していていい香りがしてきたら、いよいよ本漬け。生で食べられる野菜ならなんでも漬けられ、6~8時間で漬かります。漬けた野菜はぬかを落とし、サッと水洗いして好みの大きさに切り分けて。
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