豚肉の紅白巻き
学問や文化の発展への願いが込められた巻き物に、大根とにんじんで紅白の彩りを添えた、新年にふさわしい一品です。隙間がないよう丁寧に巻くと美しい断面に。
写真: 竹内 章雄
*全量
*全量
*野菜に塩をもみ込む時間、冷ます時間は除く。
材料
(つくりやすい分量)
- ・豚バラ肉 (薄切り/長め) 300g
- ・油揚げ 2枚(50g)
- ・大根 100g
- ・にんじん 50g
- 【A】
- ・水 カップ1+1/2
- ・酒 カップ1/4
- ・しょうゆ 大さじ2
- ・砂糖 大さじ2
- ・塩 小さじ1/2
つくり方
大根とにんじんは、5cm長さ、マッチ棒くらいの太さの棒状に切る。ともにボウルに入れて塩をもみ込み、15分間ほどおいてしんなりしたら水けをよく絞る。油揚げは3辺に切り目を入れて1枚に開く。
豚肉の半量を少しずつ重ねながら縦長に並べ、開いた油揚げ1枚をのせる。手前を少しあけて1の野菜の半量をのせ、それを芯にして巻く。もう1本も同様につくる。
油揚げは内側を上にしてのせる。油揚げを一緒に巻くと煮汁をよく含み、巻きもきれいになる。
フライパンに2の巻き終わりを下にして並べ、中火で底面が固まるまでは動かさずに焼く。焼き目がついたら転がしながら全体を焼き、出てきた脂を拭き取る。
脂をしっかり拭いておくと、冷めてもおいしい。
【A】を加え、フツフツとしてきたらアルミ箔(はく)をかぶせ、弱火で10分間ほど煮る。そのまま冷まし、一口大に切り分けて器に盛る。
◎笠原流ごちそうの極意◎
◎「縁起のよい食材を使う」
紅白の彩り、長寿を願うえび、将来を見通せるれんこんなど、おせちに込められた意味に思いをはせながら、食材を選び、調理をすることで、特別なごちそうになる。
◎「丁寧さを心がける」
年に一度のごちそうなので、いつも以上に感性を研ぎ澄ませ、下ごしらえから盛りつけまで何事も丁寧に。それだけで仕上がりが見違える。
◎「組み合わせの妙を楽しむ」
ごちそうには、食べる人の好奇心をくすぐるような遊び心も必要。意外な食材を組み合わせて新たなおいしさを生み出すことで、非日常感を演出する。
●保存
冷蔵庫で5日間。(塊のまま、煮汁ごと保存容器に入れる)
このレシピをつくった人
笠原 将弘さん
有名料亭で修業後、実家の焼き鳥店の後を継ぐ。その後東京・恵比寿に日本料理店をオープン。卓越した料理センスから生み出される独創的な和食が人気を集めている。
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