赤飯
蒸し器ではなく和せいろを使って蒸す、昔ながらのおこわです。ふっくらとした口当たりが楽しめます。
写真: 佐伯 義勝
*1人分
*ささげをゆで汁につけておく時間、もち米を色水につけておく時間は除く。
材料
(4人分)
- ・もち米 カップ3(600ml)
- ・ささげ 大さじ5
- ・ごま塩 適量
- *自家製がおすすめ。下ごしらえ・準備参照。
- ・水 カップ7
下ごしらえ・準備
ごま塩をつくる
1 黒ごま大さじ1を小鍋に入れて中火で焦がさないようにいる。
2 火を止め、塩小さじ1を加えて混ぜ、余熱で火を通す。
つくり方
ささげは水で洗い、水カップ2とともに鍋に入れて中火にかける。沸騰して、ゆで汁が薄いワイン色になったら、ざるにあけてゆで汁を捨てる。
ささげを鍋に戻し入れ、新たに水カップ2+1/2を加えて弱めの中火にかける。ゆで汁が鮮やかなワイン色になったら、ざるをのせたボウルにあけ、ゆで汁と豆に分ける。ゆで汁もとっておく。
ゆで汁を玉じゃくしですくい上げてボウルの中に落とす。これを十数回行い、さらに鮮やかな色水にして、冷ます。
汁を空気に触れさせることで、発色がよくなる。
ささげを鍋に戻し入れ、新たに水カップ2+1/2を加える。途中アクをすくいながら柔らかくなるまでゆでて火から下ろし、そのまま汁につけた状態で一晩おく。
ささげのゆで上がりの目安は、一粒食べてみて、ちょうどよい柔らかさになっていればよい。
もち米は水で洗い、水けをきって3の色水に浸して一晩おく。色水が少なければ、かぶるくらいまで水適量を足す。
気温が高い時期は、冷蔵庫に入れて一晩おく。
ざるをのせたボウルに5をあけ、色水ともち米に分ける。色水は手水用にとっておく。
4をざるにあけて汁を捨て、もち米とささげを混ぜ合わせる。
水でぬらして堅く絞った蒸しぶきんを和せいろに敷き、7をのせて、すり鉢状に中央をくぼませる。水適量を入れて沸かした鍋に和せいろをのせ、ふきんをもち米の上にかぶせてふたをし、強火にかける。
中央をくぼませるのは、蒸気を全体に均一に回し、ふっくらと、かつ早く蒸し上げるため。平らな状態で蒸すと、特に底に蒸気が集中し、水っぽく仕上がる。
10分間たったらふたを取り、6の色水を手のひらですくい(手水)、全体にふりかける。はしで天地を返すように全体をかき混ぜ、中央をくぼませてふたをし、10分間蒸す。この作業を10分ごとに3~4回繰り返しながら、全体で40~50分間強火で蒸す。
手水は最初は多めに大さじ2~3の分量をふり、残り2~3回は、様子を見て加減する。
9を盤台にあけてはしで混ぜ、粗熱を取って器によそう。ごま塩と、あれば南天を添える。
★器・近茶文庫
このレシピをつくった人
柳原 一成さん
(1942~2022)江戸料理を伝える懐石料理の宗家。東京赤坂で料理教室を主宰。全国各地の郷土料理や伝統行事食に造詣が深い。
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