じょうよ練りきり ~ひとひら~
粘りの強い種類の山芋でつくった生地を「薯蕷(じょうよ)」といいます。生地を丸めたり、のばしたり、手作業を楽しみながら、1枚の花びらの形に仕立てます。
写真: 三村 健二
*1コ分
*1コ分
*じようよ生地を冷ます時間は除く。
材料
(4コ分)
- ・大和芋 (皮をむく) 正味160g
- *蒸して裏ごしすると約140gになる。
- ・グラニュー糖 約70g
- ・食紅 少々
- *食用色素ともいう、粉状の着色料。耳かき1杯ほどの量を1~2滴の水 や湯に溶いて使う。
- ・桜の葉の塩漬け 1枚
- *桜の葉を塩に漬け て保存したもの。 10分間ほど水につけて塩抜きし、 水けを拭いて使う。
つくり方
大和芋は2cm厚さに切り、深めの鍋か蒸し器で15~20分間蒸してボウルに移す。
深めの鍋に別の裏ごし器(または高さ5cmの器)を伏せて置き、3~4cmの高さまで水をはる。ふたをして強火にかけ、蒸気が上がったら大和芋をのせ蒸す。
途中で湯が少なくなったら足して!
竹串がスッと通るくらい柔らかくなったら、裏ごし器でこす。重さを量り、その半量のグラニュー糖を用意する。
2のグラニュー糖、大和芋の1/3量を鍋に入れて中火にかけ、ゴムべらで練る。ペースト状になり、フツフツしてきたら残りの大和芋を加え、ベタつかなくなるまで練る。すくった生地を手の甲にボン、ポンと当て、くっつかなければOK。
まな板やバットに固く絞った清潔なぬれ布巾を敷き、3をひとすくいずつのせる。冷めたらひとまとめにし、乾かないようにラップで包む。
じょうよ生地の重さを量って170gを用意し、【A】(薄いピンク色)90g、【B】(濃いピンク色)10g、【C】(白)15g、【D】(桜の葉入り)55gの4つに分ける。【A】、【B】は色づけし(ポイント、全体備考参照)、【C】はそのまま、【D】は桜の葉を混ぜ(ポイント参照)、それぞれ4等分にして丸める。
【A】食紅で薄く染める。【B】食紅で濃いめに染める。
【D】桜の葉のみじん切りを加えて練り混ぜる。
【A】(薄いピンク色)は手で押しのばして7~8mm厚さの円形にし、片端を少しつぶしてへこませる。
固く絞ったぬれ布巾でこまめに手を拭きながら作業しましょう!
【C】(白)は軽くもみ、6のへこみにのる大きさ(約3cm)の棒状にする。
6のへこみに7をのせ、境目を指先でこすってなじませる。
上下を返し、【C】と反対側の端から1cmほどのところを人差し指の関節で押してくぼみをつける。
9のくぼみに【B】(濃いピンク色)を入れて、中央に【D】をのせる。
【D】の生地を押し込むと同時に、下側の手で回転させながら外側の生地を押し上げ、包み、端をつぼめて閉じる。
両手で転がし、【B】が透けて見える側が細くなるように、卵形に整える。
清潔な薄手のハンカチをぬらして固く絞り、12をくるんでキュッと絞る。
絞った側も反対側も、指でつまんでギュッとつぶす。反対側(白い方)は先端に少し割れ目ができるように、強くつぶす。
【生地の染め方】
一部を濃いめに染めてから白い生地を合わせ、色合いを調節します。
1.染めたい生地の約1/3量をとり1~2滴の水で溶いた食紅をスプーンの先でチョンとつけて練り混ぜる。
2.食紅を適宜足してこね、仕上がりより少し濃いめの色にする。
3.残りの生地と合わせ、ちょうどよい色合いに仕上げる。
このレシピをつくった人
ユイミコさん
小坂歩美、大森慶子による和菓子製作ユニット。製菓学校や和菓子店で研さんを積み、2008年に活動を開始。都内で主宰する和菓子教室や各地で開催するワークショップは、即満席になるほどの人気。
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