ミートソーススパゲッティ
肉のうまみを生かしてこそミートソース。そのためには、しっかり炒めてからじっくり煮込むことです。じっくり丁寧に炒めることで、野菜のうまみを引き出します。おもてなしにもおすすめの本格派のミートソースです。
写真: 野口 健志
*1人分
材料
(2人分)
- 【ミートソース】*3~4人分。
- ・たまねぎ (大) 1/4コ(60g)
- ・にんじん (小) 1/4本(30g)
- ・セロリ 1/4本(30g)
- ・にんにく 1かけ
- ・牛ひき肉 150g
- ・赤ワイン カップ1/4
- ・トマト水煮 (缶詰/カットタイプ) 1缶(400g)
- ・ローリエ 1枚
- *月桂樹という植物の葉を乾燥させた香辛料。
- ・砂糖 小さじ1
- ・オリーブ油 適量
- ・塩 適量
- ・こしょう 適量
- ・水 カップ1/2
- ・スパゲッティ 140g
- ・粉チーズ 適宜
- ・塩
つくり方
たまねぎ、にんじん、セロリはみじん切りにする。にんにくは縦半分に切って芯を除き、包丁の腹をかぶせて押しつぶす。刃が手に当たらないように気をつける。
鍋(あれば厚手の煮込み用)にたまねぎ、にんじん、セロリ、にんにく、オリーブ油大さじ1、塩小さじ3/4、こしょう少々を入れる。弱火にかけ、野菜が色づかないよう絶えず混ぜながら、約5分間炒める。火を止めてそのままおく。
【熱した油で野菜を炒めるのは×!!】
野菜を低温でじっくり炒めることで、野菜の水分とうまみを引き出すことができる。そのためには、冷たい鍋に野菜と油を入れてから火にかける。
フライパンにオリーブ油大さじ1を中火で熱し、ひき肉を入れてほぐしながら炒める。肉の色が変わり、水けがとんでポロポロになったら赤ワインを注ぐ。煮立ったら、そのまま1~2分間煮てアルコール分をとばす。
【ひき肉を野菜と一緒に炒めるのは×!!】
野菜を炒めた鍋にひき肉を入れて炒めると、野菜の水分でひき肉が煮えたような状態になり、アクが出て肉独特のくせが残る。ひき肉はフライパンでしっかり炒める。
【赤ワインのアルコール分をとばさないのは×!!】
赤ワインはアルコール分をしっかりとばさないと、酸味が残る。しっかり煮立てて凝縮させると、香りが残っておいしくなる。
野菜を炒めた鍋にひき肉を移す。トマトの水煮、水、ローリエ、砂糖、塩小さじ3/4、こしょう少々を加えて中火にかける。煮立ったら弱めの中火にし、ふたをする。時々底をこするように混ぜながら、約30分間煮る。にんにくが柔らかくなったら、へらなどで鍋肌に押しつけてつぶす。
鍋にたっぷりの湯(約2リットル)を沸かし、塩約大さじ1強(約20g/湯の1%)を入れる。スパゲッティを広げて入れ、菜箸で静かに沈める。袋の表示時間を目安にゆで始める。再び沸騰するまで大きく混ぜる。最初に混ぜておくとスパゲッティがくっつかない。スパゲッティが常に踊るくらいの火加減でゆで、時間の1分前になったら1本取り出し、堅さをチェックする。断面に白い芯がわずかに残るくらいが歯ごたえのあるアルデンテ。好みの堅さにゆでて火を止め、湯をきる。
【煮立つ前に塩を入れるのは×!!】
水が冷たいうちに塩を入れると、沸騰するまで時間がかかってしまう。塩は沸いたところに加えると湯の温度も高くなり、スパゲッティが早く、おいしくゆだる。
【ミートソース】が冷めていたら中火で温める。器にスパゲッティを盛り、【ミートソース】をかける。好みで粉チーズをかけて食べる。
~使ってみよう!~
◎トマトの水煮缶(缶詰)◎
完熟トマトを加熱して皮を除き、トマトジュースやトマトピュレにつけたもの。トマトが丸ごと入ったホールタイプ、刻んであるカットタイプがある。カットタイプはつぶす手間が省け、煮込み時間も短縮できるので便利。
◆残ったソースは冷凍を◆
ミートソースは多めのほうがつくりやすい。残ったら1人分ずつ冷凍保存するのがおすすめ。ジッパー付きの保存袋に入れて薄く広げ、空気を抜いて密封する。薄くすると凍りやすく、また、解凍もしやすい。
このレシピをつくった人
脇 雅世さん
約10年フランスに滞在し、パリの料理学校やレストランで料理を習得。帰国後はテレビや雑誌でフレンチのエスプリをベースにしたレシピを提案している。料理のジャンルは和洋中からお菓子まで。神楽坂で主宰する料理教室は35年以上続いている。2014年フランス政府より農事功労章を受勲。
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