新栗のうま煮
“勝栗(かちぐり)”として、武士に珍重されただけの滋養をもつ栗。濃厚な味が食べたくなれば、栗のうま煮は格別です。こっくり煮上げた熟し栗に、心も体も満足します。
写真: 澤井 秀夫
*1人分
*1人分
*干ししいたけを戻す時間は除く。
材料
(2~3人分)
- ・くり (皮つき) 500g
- ・鶏もも肉 250g
- ・にんじん (小) 1本(150g)
- ・干ししいたけ 8枚
- ・こんにゃく 1/2枚(160g)
- ・サラダ油
- ・酒 カップ1/2
- ・砂糖 大さじ3
- ・しょうゆ 大さじ2
- ・塩 1つまみ
つくり方
干ししいたけはサッと洗い、水に3時間以上浸して芯までしっかり柔らかく戻す。
干ししいたけは湯で戻してはおいしくありません。ポリ袋に水と一緒に入れ、冷蔵庫におけば邪魔になりません。
くりは底の部分を切り落とし、鬼皮を包丁で引っかけるようにむいてから、渋皮をむく。むいたそばから氷水にとりおく。
にんじんは一口大に切る。こんにゃくは2~3cm角に切り、水からゆでてひと煮したら水にとり、水けをきる。1のしいたけは水けをきり、石づきを取って半分に切る。しいたけの戻し汁はとっておく。
こんにゃくは手でちぎったり、表面に細かく斜めの切り目を入れてもよいでしょう。味がからみやすくなります。
鶏肉は余分な脂を除いて一口大に切る。
鍋にサラダ油大さじ1と4を入れて中火にかけ、表面の色が変わるまで炒めて取り出す。
5の鍋にサラダ油大さじ2を足して中火で熱し、3を順に入れて炒める。全体に油がなじんだら2のくりと5の鶏肉を加え、酒と3の戻し汁カップ1+1/2を入れて煮る。ひと煮立ちしたらアクを取り、砂糖を加え、落としぶたをして中火で10~15分間煮る。
しいたけの戻し汁が足りなければ、水で補います。
6にしょうゆ、塩を加えて落としぶたをして煮る。煮汁が少なくなったら落としぶたを取って強火にし、鍋ごと揺すって上下を返して(鍋返し)煮詰め、照りよく仕上げる。
このレシピをつくった人
土井 善晴さん
おいしいもの研究所代表。長年にわたる多様な食の経験から、和食文化の伝統を踏まえた一汁一菜を提案。新しい発想で料理を楽しくするきっかけをつくったと評価され、2022年度 文化庁長官表彰に選ばれる。各大学にて教授、講師も務める。
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