パテ・ド・カンパーニュ
豚の肉や内臓などでつくるパテ・ド・カンパーニュ(田舎のパテ)。つくって1日おくと、さらに深い味わいに。
写真: 鈴木 雅也
*全量
*全量
材料
(つくりやすい分量/直径24×高さ6cmの丸皿1台分)
- ・豚ひき肉 600g
- ・鶏レバー (ハツ入りで可) 500g
- 【レデュクション】
- 【A】
- ・たまねぎ (薄切り) 1/2コ分(100g)
- ・にんにく (薄切り) 20g
- ・パセリ (葉/みじん切り) カップ2(20g)
- ・マッシュルーム (薄切り) 8コ分(80g)
- ・牛乳 カップ1
- ・赤ワイン (辛口で色みの濃いもの) 40ml
- ・卵 1コ
- ・ローリエ 7~8枚
- ・オリーブ油 小さじ1
- ・塩 16g(約大さじ1)
- ・黒こしょう (粗びき) 2g(約2つまみ)
つくり方
鍋にオリーブ油小さじ1、【A】を入れ、中火で炒める。しんなりしたら牛乳を加え、強火にする。
へらで混ぜると鍋底が見えるくらい、汁けがなくなるまで、混ぜながら煮詰めて火を止め、粗熱を取る。
水分が多いとつながりにくくなってしまうので、しっかり汁けをとばす。
フードプロセッサーかハンドミキサーでなめらかなピュレ状にしてボウルに移し、氷水に当てて冷ましておく。
鶏レバーをフードプロセッサーかハンドミキサーで、ピュレ状になるまで細かくする。
レバーの風味を生かすため、血抜きや掃除はしなくてよい。
ボウルに、3、4、豚ひき肉、赤ワイン、塩16g(約大さじ1)、黒こしょう2g(約2つまみ)を入れ、卵を割り入れて、手で練り混ぜる。全体に糸を引くくらいまで粘りけが出てきたら、混ぜ終わり。
手の指を開いた状態で、全体をかき混ぜるように手早く練る。
5の生地を手ですくい取り、打ちつけるようにして、耐熱皿に移す。
打ちつけるようにして移すのは、生地に入り込んだ空気を抜くため。
ローリエを散らして、アルミ箔(はく)で覆う。
湯をはったバットに紙タオルを敷き、7をのせる。160℃に温めておいたオーブンに入れ、約1時間蒸し焼きにする。途中、湯を適宜足す。
中心部に金串を刺し、熱くなっていたらでき上がり。温度計で測る場合は、68℃。常温になったら冷蔵庫で保存。
長くさわれないほどに金串が熱くなっていたら、火が通っている。それほど熱くなっていない場合は、再度オーブンに入れて焼く。
【保存】
ラップを表面に貼りつけるなど、なるべく空気に触れない状態で冷蔵庫に入れ、約1週間保存可能。
【パテ・ド・カンパーニュ3つの極意】
●その1 「レデュクション」でうまみと食感を補う
しっとりした食感、深い味わいを出すために欠かせないのが、「レデュクション」。たまねぎ、パセリ、にんにく、マッシュルームの香味野菜を炒めてうまみとコクを引き出し、さらに、牛乳を加えて煮詰めたもので、豚肉と鶏レバーを引き立てる、陰の主役だ。
●その2 独自の配合の生地は、しっかり練ってつなぐ
本家・フランスでは豚レバーと豚肉を使うが、日本人の口に合うように、鶏レバーと豚ひき肉を配合。すべての材料をねっとりと糸が引く状態になるまで手早く練る。よく練ることで肉のたんぱく質をつなぎ合わせ、肉がバラバラにならずにまとまった焼き上がりに。
●その3 浅い容器で蒸し焼きし、じっくり火を通す
深さのあるテリーヌ型の焼き型を使うと、家庭用のオーブンでは芯まで火が通りにくい。そこで、一般的な底の広い耐熱の深皿を使用。オーブンはやや低めの温度に設定し、湯煎して時間をかけて蒸し焼きに。ゆっくり火を入れて、しっとりした食感に焼き上げる。
このレシピをつくった人
荻野 伸也さん
都内の有名レストランの料理長などを歴任し、2007年に自身の店をオープン。荻野さんの人柄同様、店内や厨(ちゅう)房には明るく楽しい雰囲気があふれる。肉料理や煮込み料理が得意。
つくったコメント