ひっつみ肉だんごと大根の煮物
手で引っ張って摘み入れるという意味の「ひっつみ」。手で丸められないくらい柔らかくひき肉ダネを練って、へらで落とし入れてつくります。ホロッと口の中でくずれる食感が味わえます。
写真: 原 ヒデトシ
*1人分
*大根を下ゆでする時間、下ゆで後に冷ます時間、煮てから冷ます時間は除く。
材料
(2人分)
- 【ひっつみ肉だんご】
- ・合いびき肉 100g
- ・いちょう芋 (すりおろす) 小さじ2
- ・砂糖 小さじ1弱
- ・しょうゆ 小さじ1弱
- ・粉ざんしょう 少々
- ・水 小さじ1
- ・大根 6cm(約350g)
- ・水菜 1/2ワ(100g)
- 【煮汁】
- ・だし カップ2+1/2
- ・しょうゆ 大さじ1+1/2
- ・砂糖 大さじ1
- ・みりん 大さじ1
- ・柚子(ゆず)の皮 (せん切り) 適量
つくり方
大根は3cm厚さの輪切りにして皮を厚めにむく。片面に厚みの半分くらいまで十文字に切り目(隠し包丁)を入れて鍋に並べ、十分にかぶるくらいの米の研ぎ汁(または水と米小さじ1でもよい)を注いで火にかける。
煮立ったら弱火にし、竹串が通るまでゆで、ゆで汁に入れたまま冷ます。
鍋に【煮汁】の材料を合わせ、大根を角がつぶれないようにそっと取り出して入れる。中火にかけて10分間煮て、火を止めて冷ます。これを合計2回繰り返し、大根に味としょうゆの色をしみ込ませる。
ボウルに【ひっつみ肉だんご】のひき肉を入れて粘りが出るまでしっかりと練り、水以外の材料を加えてよく混ぜる。最後に水を加えて混ぜる。
水菜は根元を切り、3cm長さに切る。
3を再び火にかけて煮立て、4を水でぬらしたしゃもじで食べやすい大きさに取り、落とし入れる。5分間ほど煮て火を通し、水菜を入れてしんなりとするまで煮る。器に盛り、煮汁をかけて、柚子の皮を添える。
【ひっつみ肉だんごのコツ】
ひき肉にいちょう芋を加えることでつなぎになり、口当たりも柔らかくなる。
水を加えてさらに柔らかくする。水で肉のくせも出やすくなるので、煮汁に入れる直前に混ぜる。肉だんごのタネはへらに取って落とし入れる。形がくずれないように火が通るまで静かに煮ること。
このレシピをつくった人
柳原 尚之さん
江戸懐石近茶流嗣家(しか)。祖父・敏雄、父・一成より和の基本を伝授される。現在、英語で和食を教えるなど、日本料理をグローバルに広げる活動も積極的に行う。1979年生まれ。趣味は茶道とクレー射撃。NHKの時代ドラマ「みをつくし料理帖」の料理監修や大河ドラマ「龍馬伝」の料理所作指導、料理考証も担当。
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