そば
のどごしのよい、香り高いそばを家庭で。初心者へのポイントもお伝えします。
写真: 高橋 栄一
*1人分
材料
(10~12人分)
- ・そば粉 750g
- ・中力粉 150g
- ・水 400ml
- ・卵 (溶いておく) 2コ
- ・そば粉 (打ち粉用) 適宜
- ・ねぎ (小口切り) 適宜
- ・そばつゆ 適宜
つくり方
水と卵を混ぜて卵水をつくる。そば粉と中力粉をふるいにかけ、粉を動かしながら卵水の半量を加える。
卵水は3回くらいに分けて加えたほうが全体にうまく回せます。
両手で粉全体を大きくかき回しながら、水分を含んだ部分を素早く散らしていく。
混ぜるときは指先だけを使い、できるだけ手につかないようにします。
ある程度混ざったら残りの卵水の半量を加え、さらにまんべんなく水分を回していく。
まんべんなく水分が回ったら残りの卵水を加える。水分が回れば粉は自然とくっついてくる。指についた粉は落とす。
上下、左右、手前、奥と、粉全体を大きく移動させながら混ぜる。
水回しは手早くが基本。時間をかけすぎると粉が乾いてしまいます。
そば粉を木鉢に押しつけながら、両手それぞれで練り込んでいく。
2つできた玉を重ねてさらに練り、1つの玉にまとめる。
生地を玉の中心に折り込むように練りながら円すい形にまとめる。
玉を徐々に回転させながらリズミカルに練り込みます。
円すい形の生地を真上から手のひらで押して円盤状につぶす。
のし台に打ち粉をふり、9をのせる。手のひらの親指の付け根あたりに力を入れて、生地を回転させながら少しずつのしていく。
以後、生地をのすときは必ず、のし台の上と、生地に打ち粉をふります。
生地の厚さが整ったら(直径30cmが目安)、生地を押さえるようにのし棒を使いながら徐々に押し広げていく。
生地の中央から上方に向かって等間隔で軽く押すようにしてのし、生地を回転させていきます。
生地が一回転したら(地のし終了)、のし棒を転がしながら丸く均等な厚さになるよう少しずつのし広げる(丸出し終了。直径50cm強が目安)。
生地を手前から巻き棒に巻き取り、生地の中央付近を軽く押さえながら奥のほうに転がす。
生地がたるまないように、巻き棒にしっかりと巻き取ることが大切。
一方向で3~4回ずつ転がす。これを四方向(手前・奥・左・右の順)で繰り返すことで、丸い生地が四角い形になる(角出し終了)。
生地の厚さをならしてから手前半分を巻き棒に巻き取り、上半分を均一な厚さにのしていく。
これ以後、生地の横幅(約60cm)は変わらず、そばの長さが決まります。
ある程度のしたところで両手で生地の表面を触ってみて、均一な厚さにのされているか確認する。
生地を巻き棒に巻き取って180度回転させ、まだのしていない部分をのす。
巻き棒に巻いた生地を横に解きながら左に半分に折る。その後に手前から奥に向かって半分に折り重ねる。
生地がくっつかないよう、打ち粉は生地の上にたっぷりとふります。
さらに奥に向かって半分に折る。打ち粉をたっぷりとふったまな板にのせ、生地にもたっぷりと打ち粉をふる。
均等な幅に切る。ある程度切ったら切り口をほぐして両手で持ち上げて打ち粉を払い、容器に移す。
こま板を強く押さえすぎるとスムーズに切れません。
鍋にたっぷりの湯を沸かし、そばをほぐしながら入れる。ゆで時間は約1分30秒間。ざるで一気にすくい、冷水で手早く洗う。
洗い締めたそばを別のざるに小分けして取り、水けをきる。
そばは一度に盛らず、少量ずつ指でほぐしながら盛り付ける。
【プロの技法1:水回しの極意】
水分が回ってくると、粉の色や固まり具合が変わってきます。粉の1粒1粒の変化を見逃さず、指先に神経を集中しましょう。
【プロの技法2:真円にのす】
のしの工程で最も大事なのが丸出しです。ここで正しい円形になっていないと、本のしできれいな四角にのすことができません。
【プロの技法3:たっぷりの湯でゆでる】
そばのゆでの基本は、十分に沸騰させたたっぷりの湯で少量ずつ、適切な時間ゆでること。できるだけ大きな鍋を使いましょう。
このレシピをつくった人
小高 孝之さん
東京・神田須田町にあるそば店の6代目。大学卒業後に家業に入り、東京を代表する老舗の一軒として伝統の味を守っている。
つくったコメント