黒豆
“まめに働けるように”との願いを込めて、つややかに煮上げます。
写真: 小林 庸浩
*全量。煮汁も含む。
*黒豆を水に浸す時間、冷ます時間は除く。
材料
(つくりやすい分量)
- ・黒豆 (乾) カップ2(約300g)
- ・白ざらめ カップ2~2+1/2
- *またはグラニュー糖。
- ・しょうゆ 大さじ1
つくり方
黒豆は虫食いなどを除いてから水で洗う。鍋に移し、豆の5倍の水に浸して一晩おく(約8時間)。翌朝、浸した水の量を見て、豆の上に水が4cmくらいあるように、もし不足なら水を足す。盆ざるまたは和紙をのせ、さらに鍋ぶたをする。アルミ箔(はく)を二重にしたもので、鍋の周囲と、ふたの上部を覆う。
盆ざるを落としぶたとして使う。豆が踊らず、熱の対流もよいので最適。鍋の周囲をアルミ箔で巻くのは、熱を逃がさないよう、即席の二重構造にするため。ふきこぼれるようなら、ふたを少しずらす。
ガス全開を10として4くらいの火力にしたら1の鍋をコンロにのせ、煮はじめ、煮立ったら、いちばん弱い火にしてコトコトと煮続ける。柔らかくなるまでの時間は、今年の秋とれた豆なら約1時間半、去年の豆なら約3時間はかかる。最後まで豆の上に2cmくらいの煮汁があるように、少なくなってきたら水を足す。
豆を一粒取り出し、親指と薬指ではさんでみて、じわっとつぶれるくらいまで柔らかくなったら、火を止め、アルミ箔で包んだまま人肌に冷めるまでおく。
鍋が冷めたところで、豆と煮汁を分ける。
シロップをつくる。豆の煮汁カップ1を小鍋にとり、水カップ1とざらめの半量を入れて火にかけ、ざらめを溶かして冷ます。
シロップが豆と同じ温度まで冷めたら、豆とともに鍋に入れ、いちばん弱い火で約20分間煮る。できれば、ここで半日休ませ、薄めのシロップが豆に浸透するのを待つ。
また火にかけて残りのざらめを加え、温まってから約15分間煮る。火を止める直前にしょうゆを入れて風味を出す。ふたをふきんで包んでおく。少なくとも半日から1日くらいおいたほうがおいしい。
ふきんで包んでおくと、ふたから滴が落ちない。
盆ざるとアルミ箔を用意しておく。
このレシピをつくった人
辰巳 芳子さん
1924年生まれ。料理研究家の草分けだった母、浜子氏のもとで家庭料理を学ぶ一方、西洋料理の研さんも重ねる。父親の介護を通じてスープに開眼。高齢者へのスープサービスにも力を注ぎ、鎌倉の自宅などでスープ教室を主宰している。食育も実践し、児童が種をまき、育て、食べる「大豆100粒運動」を提唱し、広めている。
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