ふきのとうのスパゲッティ
春の香りが満喫できるふきのとうをつかった一品です。心地よいほろ苦さがたまりません。
写真: 中本 浩平
*1人分
*ふきのとうを氷水につける時間、あさり汁をおく時間は除く。
材料
(4人分)
- ・スパゲッティ 280g
- 【ふきのとうペースト】
- ・ふきのとう 30コ(約300g)
- 【あさり汁】
- ・あさり (殻付き/砂抜きしたもの) 300g
- ・水 カップ1+1/2
- ・オリーブ油 大さじ2+1/2~3
- ・にんにく 1かけ
- ・バター 30g
- ・赤とうがらし (種を取る) 1/2~1本
- ・アンチョビ (フィレ) 7~8枚(18~20g)
- ・イタリアンパセリ (みじん切り) 大さじ6
- ・エクストラバージンオリーブ油 大さじ3
- ・塩
つくり方
ふきのとうは、黒ずんでいるようならば表面の皮を1枚むく。下の切り口の部分を少し切り取ってから縦2等分に切り、切ったものから順にすぐに重曹少々(分量外)を入れた氷水につけていく。厚手の紙タオルで表面を覆い、3~4時間おき、アクをぬく。
ふきのとうは空気に触れると変色しやすいので、厚手の紙タオルで覆って水面から出るのを防ぐ。アクが少なければ、水につけておく時間を短くしてもよい。
鍋に水4リットルと重曹大さじ1(分量外)を入れて沸かし、水けをきった1のふきのとうを柔らかくなるまでゆでる。ざるに上げて流水にサッとあて、粗熱を取り、ざるごと1とは別の氷水につけて冷ます。
ふきのとうが冷めたら水けをよく絞り、粗みじん切りにする。これをふきんで包み、流水の下でしっかりともみ洗いをしてギュッと水けを絞る。これを何度も繰り返し、アクをぬく。この作業が、ふきのとうの味を決めるポイントとなる。
アクぬきのとき、ふきのとうから黒っぽい汁が出る間は、アクがぬききれてないない。汁が少し濁るくらいになるまで、よくもみ洗いをする。食べてみて「少し苦いな」と思える程度にアクがぬければよい。
【あさり汁】をつくる。あさりと分量の水を鍋に入れて火にかけ、あさりの口があいたら火を止め、5~10分間おく。あさりを取り出し、汁をこす。取り出したあさりは、身を殻からはずしておく。
別の鍋にオリーブ油、半分に切って芯を取ったにんにくを入れて中火にかけ、香りが出てきたらバター、赤とうがらし、アンチョビを加えて炒め、3のふきのとうを加えて強めの中火でしっかりと炒める。途中、香りが出たら、にんにくは取り出す。
よく混ぜながら、しっかりと炒め合わせ、ふきのとうの全体に油を行き渡らせる。
ふきのとうがしんなりしたら、4のあさり汁カップ1(残りカップ3/4は別にとっておく)を加え、時々混ぜて、クツクツとした状態を保ちながら少し煮る。
水分がある程度とんだら、4のあさりの身とイタリアンパセリを加える。
別の大きめの鍋にたっぷりの湯を沸かして塩適量を入れ、スパゲッティを少し芯が残る状態(アルデンテ)にゆでる。
7に残りのあさり汁を加え、ゆで上がったスパゲッティを加えてあえ、エクストラバージンオリーブ油を混ぜ合わせる。味をみて足りなければ、塩少々で調える。
【クッキングメモ】
重曹のアルカリ成分が、ふきのとうの繊維を柔らかくしてアクをぬけやすくする。
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このレシピをつくった人
濵﨑 龍一さん
東京・神宮前にあるイタリア料理店オーナーシェフ。素材の持ち味を生かした、温かみのある洗練された料理が人気。郷里・鹿児島県の薩摩大使、日本イタリア料理協会副会長を務める。
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